top of page



養子縁組で遺留分はどう変わる?横浜市の弁護士が事例つきで整理
養子縁組で遺留分はどう変わる?横浜市の弁護士が事例つきで整理 「養子を増やせば、他の相続人の遺留分を減らせるのではないか」 相続対策や事業承継の場面で、このような発想から養子縁組を検討する方は少なくありません。実際、養子は実子と同じく相続人になるため、相続人の数が増えれば、一人あたりの法定相続分や遺留分に影響が出ることがあります。 もっとも、養子縁組は単純に「他の相続人の取り分を薄める手段」とは言い切れません。なぜなら、養子自身も新たな相続人となり、場合によっては遺留分を請求できる立場になるからです。しかも、長男の妻や孫を養子にするケース、再婚相手の連れ子を養子にするケースなど、家族関係が複雑になりやすい場面では、かえって新たな紛争の火種になることもあります。 特に、後継者に自社株や事業用資産を集中させたい事業承継では、養子縁組を使った相続設計が検討されることがありますが、遺留分の問題まで見据えずに進めると、相続開始後に大きな争いに発展しかねません。 この記事では、横浜市で相続案件を扱う弁護士の視点から、養子縁組によって遺留分がどう変わるのか、他

誠 大石
2月9日読了時間: 14分


神奈川県で家族信託の遺留分に悩んだら 受益権の計算方法を弁護士が解説
神奈川県で家族信託の遺留分に悩んだら 受益権の計算方法を弁護士が解説 家族信託が設定されている相続では、遺留分の計算が一気に難しくなります。特に、信託財産の中に自宅や賃貸不動産が入っている場合、「この不動産そのものを遺留分の計算に入れるのか」「それとも受益権として評価するのか」で結論が大きく変わることがあります。 実際の相談でも、「母が受益者のまま亡くなったが、その後に長男が受益権を持つことになっている。この場合、何をいくらとして計算するのか」「信託されたアパートの評価は固定資産税評価額でよいのか、それとも収益も見なければならないのか」「残余財産帰属権利者に指定されている利益まで遺留分の基礎に入るのか」といった疑問がよく出ます。相続税の話と混同されやすいのも、この分野の難しさです。 まず最初に押さえておきたいのは、家族信託がある相続では、原則として「信託財産そのもの」をそのまま見るのではなく、「誰がどのような受益権を持っているのか」を見ていく発想が重要になるということです。信託された不動産の名義は受託者に移っていても、実際に経済的利益を受けるのは

誠 大石
2月7日読了時間: 16分


家族信託と遺留分潜脱の問題点 無効後の処理まで弁護士が解説
家族信託と遺留分潜脱の問題点 無効後の処理まで弁護士が解説 家族信託は、高齢の親の財産管理や、亡くなった後の財産の承継方法を柔軟に設計できる仕組みとして広く知られるようになりました。神奈川県でも、相続対策の一環として家族信託を検討する方は少なくありません。もっとも、家族信託は便利な制度である一方、使い方を誤ると相続人間の深刻な紛争を招くことがあります。 その典型が、「家族信託で特定の子に財産を寄せたが、これは遺留分逃れではないか」という問題です。実際、相続開始後に、他の相続人が「この信託は遺留分制度を潜脱する目的で設定されたものだから無効だ」と主張する場面があります。相続対策として信託を設計したつもりでも、その内容によっては、信託の一部が公序良俗違反として無効と判断される可能性があります。 しかも、実務上重要なのは、無効になるかどうかだけではありません。仮に無効とされたとして、その後、信託財産は当然に相続財産へ戻るのか、受託者名義の不動産はどう処理するのか、受益権や残余財産帰属権利者の扱いはどうなるのか、といった「後処理」の問題が残ります。この点

誠 大石
2月6日読了時間: 18分


付言事項とは?遺言に想いを込めるための記載ポイント
相続や遺言の場面において、「付言事項(ふげんじこう)」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。遺言書には法的拘束力を持つ内容だけでなく、遺言者の想いや背景、家族へのメッセージなどを伝える「付言事項」を記載することができます。 この記事では、付言事項の意義や役割、記載のポイントについて、弁護士の視点も交えながら詳しく解説します。 付言事項とは何か 付言事項とは、遺言書の中で法的効力を持たない「自由記載欄」のようなもので、遺言者の気持ちや想いを家族に伝えるための文章です。たとえば「長年家業を支えてくれてありがとう」「家族仲良く暮らしてほしい」などが該当します。これらの記述には法的な拘束力はありませんが、相続人の心情に強く訴えるものがあり、相続トラブルの予防や円満な相続のために重要な役割を果たします。 遺言に付言事項を入れるメリット 付言事項を記載する最大のメリットは、遺言者の真意を補足できる点です。たとえば、法定相続分に偏りがある内容の遺言でも、「この人には生前に多く援助してきたため」といった背景を説明すれば、他の相続人の理解を得られやすくなります

誠 大石
2月2日読了時間: 3分


【2026年改正予定】神奈川県で注目される成年後見制度の新たな仕組み
はじめに 「成年後見制度は、一度使うと一生続く」「後見が付くと、本人は何も決められなくなる」――。 こうしたイメージから、成年後見制度の利用をためらっている方は、神奈川県内でも少なくありません。相続や不動産の問題が目前に迫っていても、「制度に縛られるのが怖い」という理由で、相談自体を先送りにしてしまうケースも多く見られます。 しかし、2026年に予定されている成年後見制度の改正は、この“固定観念”を大きく覆す内容となっています。法務省の法制審議会が取りまとめた要綱案では、成年後見を「終身・包括・代行決定」の制度から、「必要なときに、必要な範囲だけ使う支援制度」へと転換する方向性が明確に示されました。 具体的には、①後見・保佐・補助という三類型を見直し、本人の状況に応じて権限を個別に設計する仕組みへの転換、②原則として途中終了を可能とする終身制の見直し、③本人同意を重視し、自己決定権を最大限尊重する考え方の導入、④後見人交代を柔軟に行える仕組みの整備――といった、大きな制度変更が検討されています。 これらの改正は、相続や不動産売却、施設入所といった

誠 大石
1月29日読了時間: 13分


相続で経営権を失わないために|神奈川県の弁護士が解説する自社株対策
はじめに 会社経営者にとって相続対策は、相続税を安くするためだけの「税務の話」ではありません。むしろ本質は、会社の支配権を次世代に安全に引き継げるかという「経営の話」です。とりわけ非上場の中小企業では、自社株=議決権であり、議決権=経営権そのものです。にもかかわらず、相続が起きた瞬間に株式が複数の相続人へ分散し、後継者の支配権が一気に不安定化するケースが後を絶ちません。 神奈川県内でも、オーナー社長が急逝した後に「家族は仲が良いから大丈夫」と考えて遺言や定款整備を後回しにしていた結果、親族内の対立や少数株主の動きが引き金となって、経営判断が止まる・資金が流出する・代表者が交代する、といった事態に発展する例があります。相続は、起きてから対応するには遅すぎる局面が多く、会社法・民法・税務が同時に絡むため、場当たり的な対処は危険です。 本記事では、「相続で経営権を失わないために|神奈川県の弁護士が解説する自社株対策」と題して、神奈川県で会社法・相続を扱う弁護士の視点から、相続で経営権を失う典型ルート(自社株分散・少数株主リスク・遺留分)を整理し、相続前

誠 大石
1月29日読了時間: 19分


遺言執行者は誰に頼めばよいのか?失敗しない選び方と専門家の活用法
遺言書を作成する際、多くの人が悩むのが「遺言執行者を誰に頼めばよいのか?」という点です。相続人同士のトラブルを避けるためにも、遺言執行者の選定は極めて重要です。しかし、実際に誰に依頼するべきか、どんな基準で選べばよいか分からず困っている方も少なくありません。 この記事では、遺言執行者に誰を選べばよいのか、そのポイントと注意点、専門家の役割について詳しく解説します。 遺言執行者に誰を頼めばよいのか?【結論】 遺言執行者には「法律や相続に詳しい信頼できる人物」または「弁護士・司法書士・行政書士などの専門家」に依頼するのが安心です。相続人などの身内でも可能ですが、利害関係があるためトラブルのもとになる可能性があります。 遺言執行者とは何をする人か? 遺言執行者とは、遺言書の内容に従って財産の分配や手続きを実行する人です。たとえば、以下のような業務を担います: - 相続財産の調査と管理 - 預貯金の解約・名義変更 - 不動産の名義変更 - 遺贈や認知などの手続き - 相続人への分配 これらの手続きは、法律的な知識が求められるうえ、煩雑かつ時間のかかるもの

誠 大石
1月26日読了時間: 3分


特別受益と遺留分|計算にどう影響する?学費・結婚費用・住宅資金・生命保険まで横浜の弁護士が解説
はじめに 兄弟のうち一人だけ、大学や留学の学費を多く出してもらっていた。結婚するときに多額の援助を受けていた。住宅購入の頭金を親が負担していた。さらに、死亡保険金まで受け取っている。こうした事情があると、「それなら自分の遺留分は増えるのではないか」と考えるのは自然です。 もっとも、ここで注意したいのは、不公平に見える援助があったからといって、すべてがそのまま遺留分の計算に反映されるわけではないということです。相続では、まずその援助が「特別受益」に当たるのかを検討し、次に、その特別受益が遺留分を算定するための基礎財産にどこまで入るのかを分けて考える必要があります。この区別が曖昧なまま話を進めると、期待したほど遺留分が増えないこともあれば、逆に本来請求できるはずの金額を見落としてしまうこともあります。 横浜でも、相続財産の中心に不動産があり、そこに学費、住宅資金、生命保険金などが重なって争いが複雑化するケースは少なくありません。特に、親の援助が長年にわたって続いていた場合は、どの支出が法律上意味を持つのかを整理するだけでも一苦労です。...

誠 大石
1月23日読了時間: 13分
【メモ】相続分の譲渡等により申立人のみが当事者となった場合
実務においては、次の方法により、申立人に遺産を帰属させるものとしている。 ア 相続分の譲渡等があったとしても排除決定せずに、調停に代わる審判(家事法284条)により申立人の単独取得を認める方法 イ 相続分の譲渡等があったとしても少なくとも相手方の一人を排除決定せずに当事者として残し、調停期日の出席を求め、調停を成立させる方法 (片岡武他「家庭裁判所における遺産分割・遺留分の実務」第4版 147ページ)

誠 大石
1月21日読了時間: 1分


前妻の子・再婚家庭・認知した子の遺留分はどうなる?家族関係別にわかりやすく整理
前妻の子・再婚家庭・認知した子の遺留分はどうなる?家族関係別にわかりやすく整理 「前妻の子にも遺留分はあるのだろうか」 「再婚後の家族に財産を多く残したいが、前の婚姻関係の子どもはどうなるのか」 「認知した子と認知していない子では、相続の扱いは違うのか」 相続のご相談のなかでも、前妻の子、後妻、再婚後の子、認知した子が関係するケースは、とくに感情的な対立が強くなりやすい類型です。家族として過ごしてきた時間の長さや、故人との関わり方に違いがあるため、「法律上そうだとしても納得できない」という気持ちが生まれやすいからです。 もっとも、相続や遺留分は、感情だけで決まるものではありません。実際には、婚姻関係や親子関係が法律上どう整理されるかによって、誰にどの権利があるのかが決まります。前妻の子だから不利になる、後妻との子だから有利になる、という単純な話ではなく、法的な立場を正確に確認することが出発点になります。 この記事では、前妻の子がいる相続を中心に、再婚家庭や認知した子がいる場合の遺留分について、家族関係ごとにわかりやすく整理します。あわせて、遺言で

誠 大石
1月20日読了時間: 14分


遺言執行者の役割と選任方法をわかりやすく解説
遺言執行者とは、被相続人が残した遺言の内容を実現するために選任される重要な人物です。遺産分割や名義変更など、相続に関する具体的な手続きを行う立場にあるため、遺言執行者の選任と役割について正しく理解することは、円滑な相続手続きに欠かせません。この記事では、遺言執行者の基本的な役割や選任方法、専門家に依頼するメリットなどをわかりやすく解説します。 遺言執行者とは何をする人か 遺言執行者は、被相続人が遺言書で定めた内容を現実に実行する責任を負います。主な業務には、相続財産の調査・確定、財産の名義変更、遺贈の実行、負債の支払い、相続人や受遺者への通知などが含まれます。遺言書に特定の執行者が記載されていない場合でも、家庭裁判所の申立てにより選任することが可能です。 士業の視点から見ると、遺言執行者は法律に基づく義務を果たす必要があり、業務遂行には民法や相続法への理解が求められます。そのため、専門的な知識が求められる場面も多く、誤った対応をするとトラブルの原因になりかねません。 遺言執行者を選任する方法 遺言執行者の選任方法には、主に2つのパターンがあります

誠 大石
1月19日読了時間: 3分


遺留分侵害額請求の調停とは?申立て方法・流れ・期間・費用を横浜の弁護士が解説
はじめに 「相手方に内容証明を送ったが、無視されている」「交渉の場を設けたが、金額で折り合わない」「話し合い自体を拒否されている」——遺留分侵害額請求を進めようとして、こうした壁にぶつかっている方が相談に来られることがよくあります。 裁判外の交渉が行き詰まったとき、次の手段として検討するのが家庭裁判所での「調停」です。 この記事では、遺留分侵害額請求の調停がどのような手続きなのか、申立て方法・準備する書類・費用・期間の目安・調停で決まった場合の効力・弁護士なしでも対応できるかを、実務の視点から整理します。 「調停に進むべきか、どうすれば進められるか」を判断するための記事です。 遺留分侵害額請求の調停とは 1-1. 調停は「第三者を介した話し合い」の手続き 調停とは、裁判所の調停委員(裁判官1名+調停委員2名が一般的)が間に入り、当事者双方の話を聞きながら合意形成を目指す手続きです。判決のような「裁判所が白黒つける」手続きではなく、あくまでも「合意に向けた話し合い」の場です。 遺留分侵害額請求における調停は、家庭裁判所に申し立てる「遺留分侵害額の請

誠 大石
1月13日読了時間: 11分


成年後見制度と民事信託の違いは何ですか?どちらを選ぶべきかの判断基準を解説
将来の財産管理や意思決定に不安を抱える高齢者やその家族の間で、「成年後見制度」と「民事信託(家族信託)」の違いに関する関心が高まっています。いずれも判断能力が低下したときに備える仕組みですが、その仕組みや柔軟性には大きな違いがあります。 この記事では、それぞれの制度の特徴や活用シーン、選び方のポイントをわかりやすく解説します。 結論:目的や柔軟性の有無によって適切な制度が異なる 成年後見制度は、本人の判断能力が低下した場合に、家庭裁判所が選任した後見人が財産管理や身上監護を行う法定制度です。一方、民事信託は、本人が元気なうちに信頼できる家族などに財産管理を委託する契約型の仕組みです。 制度の目的や管理の柔軟性に違いがあるため、状況や希望によって適切な制度を選ぶ必要があります。 制度の違いと選び方のポイント 【成年後見制度】 - 法律に基づく制度で、家庭裁判所が関与 - 判断能力の低下が前提(医師の診断が必要) - 後見人には財産管理権と身上監護権(医療・介護契約など)が付与される - 被後見人の利益保護が最優先。使途制限や家庭裁判所の監督あり -

誠 大石
1月12日読了時間: 3分


配偶者居住権で遺留分はどう変わる?横浜の弁護士が評価と争点を解説
配偶者居住権で遺留分はどう変わる?横浜の弁護士が評価と争点を解説 相続のご相談の中でも、近年とくに増えているのが、「後妻を自宅に住まわせたいが、前妻の子の遺留分はどうなるのか」「自宅を妻に残したいが、ほかの相続人との公平はどう考えればよいのか」という悩みです。とくに、再婚家庭で自宅が遺産の中心になっているケースでは、感情面の対立と法律上の論点が重なり、相続人同士の話し合いが難航しやすい傾向があります。 こうした場面でよく検討されるのが、配偶者居住権です。もっとも、配偶者居住権は、単に「配偶者がそのまま住み続けられる制度」というだけではありません。大事なのは、配偶者居住権が財産的価値を持つ権利であり、相続では金銭的に評価されるという点です。したがって、配偶者居住権を設定すれば、遺産分割の内容だけでなく、ほかの相続人の取り分の見え方や遺留分の計算にも影響が及びます。 とくに、「後妻には住み続けてほしいが、前妻の子にも最低限の取り分はある」「自宅しか大きな財産がなく、預貯金では調整しきれない」といったケースでは、配偶者居住権が紛争の予防に役立つこともあ

誠 大石
1月10日読了時間: 15分


遺留分は自動でもらえない|横浜の弁護士が教える期限・請求・回収の全体像
はじめに 「遺留分って、相続が起きたら当然もらえるんですよね?」 横浜で相続の相談を受けていると、この誤解は本当に多いです。 結論から言うと、遺留分は“自動ではもらえません”。 遺留分を取り戻すには、法律上の手続として「遺留分侵害額請求」を行う必要があります。 そして、この請求には期限(時効)があり、先延ばしが最大の敵になります。 さらに実務では、期限だけでなく、「どう請求するか」「どこまで揉めるか」「そもそも回収できるのか」という現実の壁があります。 ・相手が話し合いに応じない(連絡が取れない/無視される) ・財産が不動産中心で、現金がない ・遺言や生前贈与の全体像が分からず、計算以前に情報不足 ・関係が悪く、本人同士のやり取りが火に油 こうなると、「請求したい」という気持ちだけでは前に進みません。 この記事では、遺留分で詰まるポイントを最初に壊したうえで、次の順番で“現実ベース”に整理します。 1)まず、期限(時効)をカレンダーで固定する 2)次に、請求の土台(相手・財産・証拠)を揃える 3)最後に、回収可能性を見て戦略を決める(満額主義で泥

誠 大石
1月8日読了時間: 15分


高齢者サポート契約の落とし穴とは?横浜の弁護士が解説
はじめに このようなニュースが飛び込んできました。 高齢者等終身サポート契約に係る紛争の解決を付託|1月|都庁総合ホームページ このケースでは、病気療養中の夫が将来の支援を目的に、高齢者向けの包括的サポート契約(身元保証+死後事務)を契約し、妻名義で約190万円を一括支払いしました。その後、クーリング・オフ期間を過ぎた段階で遺言書の作成を強く勧められ、遺言執行者として事業者を指定するよう誘導された点に不信感を持ち、契約解除を求めました。事業者は解約時の返金を「葬儀等の実費相当分は全額、それ以外は契約額の半額」とし、実際のサービス提供はほとんどないにもかかわらずこの条件を提示しました。 問題点は、契約解除時の精算方法(未提供サービスに対して契約額の半額しか返さない条項)が過大である疑いがある点と、契約後に重要な条件が後出しで強く求められたと申立人が主張している点です。東京都はこれを消費者契約法の観点で問題視し、紛争解決あっせんの手続きを進めています。 高齢者の単身世帯や夫婦のみの世帯が増える中、「終身サポート契約」や「身元保証サービス」など、老後の

誠 大石
1月8日読了時間: 9分


遺言だけだと詰む?横浜の弁護士が教えるおひとりさま終活3契約
はじめに 「遺言さえ作れば大丈夫ですよね?」——横浜でおひとりさまの終活相談を受けていると、この誤解が本当に多いです。 結論から言うと、遺言“だけ”では足りません。 遺言で決められるのは主に「財産を誰に渡すか(相続)」であって、亡くなった直後から発生する“実務”は自動では回らないからです。 たとえば、病院や施設の支払い・退院や遺体搬送の指示、賃貸の解約や家財撤去、電気ガス水道・携帯・サブスクの解約、葬儀や納骨の手配、役所への死亡届や年金・保険の手続——これらは「誰かが動く」ことで初めて進みます。 家族が薄いおひとりさまほど、ここで手続が止まりやすい。 さらに、認知症などで判断能力が落ちた瞬間、口座から引き出せず施設費が払えない、不動産を売れない、詐欺や不要契約を止められないといった“資産凍結に近い状態”にもなり得ます。 この記事では、よくある誤解を先に切ったうえで、横浜のおひとりさまが「何を・どの順番で」整えるべきかを、分岐表つきで整理します。 1. よくある誤解を先に切る 誤解①「遺言さえ作れば大丈夫」 遺言は大事です。ただし万能ではありません

誠 大石
1月6日読了時間: 10分


自筆証書遺言と公正証書遺言の違いとは?それぞれのメリット・デメリットをわかりやすく解説
遺言書は、財産の分配や家族への意思を明確に伝えるために重要な書類です。中でも「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」は、遺言の方式としてよく利用される2つの手段です。それぞれに特徴があり、目的や状況に応じて使い分けることが求められます。 この記事では、自筆証書遺言と公正証書遺言の違いや、各形式のメリット・デメリットを士業の視点からわかりやすく解説します。 自筆証書遺言とは? 自筆証書遺言は、遺言者が全文・日付・氏名を自筆で記し、押印して作成する遺言方式です。2020年の法改正により、一部の添付書類はパソコン作成でも認められるようになりました。最大の特徴は、作成が非常に手軽で、費用がかからない点です。しかし、法律的な形式不備が原因で無効となるケースも多く、慎重な作成が求められます。 公正証書遺言とは? 公正証書遺言は、公証人が遺言内容を口述により聞き取り、法的に正しい形式で作成・保存する方式です。遺言者の意思が明確に記録され、内容に法律的な不備がないため、信頼性が非常に高い点が特徴です。作成には証人2名の立会いが必要であり、一定の手数料もかかりますが、相

誠 大石
1月5日読了時間: 3分
掲載情報 認知症による資産凍結リスク
Japan's 'Dementia Money' Problem Puts Trillions at Risk - Bloomberg 認知症に伴う資産凍結リスクについて、ブルームバーグニュースの取材を受け、記事が掲載されました。 要約 日本では、高齢化と認知機能低下の広がりにより、本人が十分に判断・管理できなくなったまま資産が滞留したり、誤管理・詐欺被害に遭ったり、あるいは「動かせない資産」として経済活動から抜け落ちる現象が拡大している。 家計の問題にとどまらず、株式など「能動的な管理」が必要な資産では、議決権行使や売却が滞って 企業統治やM&A(買収・合併)に悪影響が出る。 対応としては、短期的には教育・啓発(早めの計画、リスク認識の促進)が最優先である。 日本は先行事例だが、同種の問題は各国でも起き得るため、「世界への警告」として位置づけている。

誠 大石
1月5日読了時間: 1分


民事信託は遺言の代わりになる?知っておきたい相続対策の新常識
近年、相続対策として注目されている「民事信託(家族信託)」。特に高齢者の間で、「遺言書を作る代わりに民事信託を活用したい」という相談が増えています。しかし、民事信託は本当に遺言の代わりになるのでしょうか? この記事では、その疑問に明確に答えるとともに、両者の違いや使い分け、実務上の注意点についてわかりやすく解説します。 民事信託は遺言の代わりになるのか? 結論から言えば、「一部の目的においては遺言の代わりになり得る」が、「完全な代替とはならない」です。 民事信託は、生前に自分の財産を特定の目的で託す仕組みです。委託者(財産を持っている人)が受託者(信頼できる人)に管理や処分を任せ、受益者(利益を受ける人)のために運用されます。信託契約は生前に発効し、契約内容に従って財産の移転や管理が行われます。 一方、遺言はあくまで「死後の財産の分け方」を決めるためのものです。死後に効力が生じるため、死亡時点まで財産の所有権や管理権限は本人にあります。 民事信託が遺言の代わりになり得る理由と限界 民事信託を使えば、自分が認知症などで判断能力を失った後も、財産管理

誠 大石
2025年12月29日読了時間: 3分
bottom of page