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【メモ】災害弔慰金等につき、支給規定上の同順位の遺族からの法定相続分相当額の不当利得返還請求を棄却した事例
仙台高等裁判所 令和6年6月13日判決 原審 仙台地方裁判所 令和5年9月22日判決 東日本大震災の津波被害で死亡したAの相続人であるXが、Aと同居していた相続人であるYに対して、①Yが条例に基づいて単独で受給した災害弔慰金、②市から支給された災害義援金について、法定相続...

誠 大石
3 日前読了時間: 1分
【メモ】身分行為による遺言の撤回
「身分行為が含まれるとして、遺言による財産処分行為がその後の生前身分行為と抵触するものとして撤回を認めるべきかどうかは問題である。終生の扶養を受けることを前提として養子縁組をしたうえ、その所有不動産の大半を養子に遺贈する旨の遺言をした者が、その後養子に対する不信の念を強くし...

誠 大石
5月20日読了時間: 2分
【メモ】調停における貸金庫の取扱い
「遺産分割調停では、相続人の一人が代表で貸金庫の開扉及び財産の保管をすることに他の相続人が合意すれば、中間合意調書を作成の上、任意に委任状を提出してもらい開披させることになる。この協力が得られない時は、保全処分により財産の管理者を定めて(家事法200条)、貸金庫の開扉にあた...

誠 大石
5月12日読了時間: 1分
【メモ】不在者財産管理人と帰来時弁済
「例えば、遺産分割協議の場合、被相続人の戸籍関係書類から不在者の法定相続分を調査した上、不在者の法定相続分を確保する協議書案となっているか、不在者の法定相続分を下回る内容である場合には、不在者が帰来する可能性の高低のほか、例えば、不在者が被相続人から生前贈与を受けているなど...

誠 大石
4月15日読了時間: 2分
【メモ】いわゆる危急時遺言について、民法所定の口授、筆記、読み聞かせ等の事実が認められないとして、遺言の無効を確認した事例
遺言無効確認請求控訴事件 東京高裁 令和6年8月29日判決 原審(横浜地裁)は、自宅において遺言の趣旨を口授したとの事実を認定した上で、同日に入院先の病院において遺言の趣旨を口授したとする本件遺言の記載と口授の場所が異なる点は遺言の無効原因にならないとした。...

誠 大石
4月8日読了時間: 2分
【メモ】遺産分割審判と配偶者居住権
「家庭裁判所は、配偶者居住権の設定を命じる遺産分割審判をすることができるが、その場合、配偶者居住権の成否、存続期間、建物所有権が制約される不利益度合い等を考慮することが求められる。」 「家庭裁判所は、他の相続人に対し、配偶者居住権の負担付所有権(土地・建物)の取得を希望する...

誠 大石
4月7日読了時間: 2分
【メモ】遺言公正証書の存在を告げないことと相続欠格事由
「相続人による遺言書の破棄・隠匿行為が「相続に関して不当な利益を目的とする」ものでないときは、5号に言う相続欠格者にあたらない。このように判例は、5号については二重の故意を必要とする立場を採用しているものと言える。通説も、二重の故意を要求している。他方、偽造・変造・破棄・隠...

誠 大石
3月24日読了時間: 2分
【メモ】信託の終了に関する紛争
信託契約に、信託の終了に関し、 「受益者は、受託者との合意より、本件信託を終了することができる。」 旨の条項が存在する場合の解釈 信託法164条1項は「委託者及び受益者は、いつでも、その合意により、信託を終了することができる。」と規定している。...

誠 大石
3月3日読了時間: 3分
【メモ】受益者代理人と信託監督人の使い分け
●委託者が実現したいことが財産管理であるのか、財産承継であるのか、それとも、その両方であるのかを検討する。財産管理であれば、任意後見と民事信託が選択肢になり、財産承継であれば、遺言と民事信託が選択肢となる。 (家庭の法と裁判 35号 8ページ)...

誠 大石
2月10日読了時間: 2分
【メモ】相続分の譲渡に関する法的整理と実務上の留意点
1 相続分の譲渡とは 概念 相続分の譲渡とは、相続人が有する「遺産全体に対する割合的持分(包括的持分)」や法律上の地位を、他の相続人や第三者に譲渡する行為をいいます。 具体的財産の譲渡との違い 相続分の譲渡は、遺産の個別の財産(特定の不動産や預金債権など)を移転するのではな...

誠 大石
1月12日読了時間: 3分
【メモ】遺留分侵害額請求の消滅時効と遺産分割協議の申入れ
「遺留分侵害額請求権行使の意思表示は受遺者・受贈者に対して金銭債権を発生させるのに対し、遺産分割協議の申入れは、共同相続人に対して遺産の分割を求めるものであり、両社は内容を異にする。したがって、原則として、遺産分割協議の申入れには遺留分侵害額請求権行使の意思表示が含まれない...

誠 大石
2024年12月10日読了時間: 2分
【メモ】胎児の相続放棄
「なお、被相続人の子どもが胎児の場合に、出生する前に相続放棄をすることができるかどうかについて、「胎児は、相続については、既に生まれたものとみなす」(民法886条1項)と規定されていることを理由に積極的に解する説も存在するが、実務は、消極説をとっているものとされている(法曹...

誠 大石
2024年12月9日読了時間: 1分
【メモ】共有物分割と遺産分割
共有物分割と遺産分割の対比 共有関係の解消の方法は、①現物分割、②換価分割、③価格賠償(代償分割) 現物分割; 共有不動産を共有持分の割合に応じて物理的に分ける方法 一般的に優先して選択される分割類型である 通常は建物については適用できず、土地に適用することが多い...

誠 大石
2024年10月21日読了時間: 2分
【メモ】家庭裁判所の遺産分割事件における具体的な分割方法②
現物分割について 現物分割で遺産を取得するときの考慮要素 ・相続人(取得者)の意向 取得者の意向は、原則として尊重する。相続人の一人が特定の遺産の取得を希望し、これに異議がなければ、他に不都合が生じない限り、取得させる ただし、転売目的など、自己使用でない場合は、その尊重の...

誠 大石
2024年10月2日読了時間: 2分
【メモ】家庭裁判所の遺産分割事件における具体的な分割方法①
具体的な遺産分割の方法としては、現物分割、代償分割、換価分割、共有分割の4種類がある 検討の順序は、「現物分割が基本となり、次に代償分割が検討され、これが困難な場合には換価分割が検討され、さらにこれが困難な場合に共有分割が最後の手段」となる 【より具体的な検討手順】...

誠 大石
2024年10月1日読了時間: 2分
【メモ】民事信託と遺留分減殺請求の関係
①経済的利益の分配が想定されない不動産を信託財産とした部分は、遺留分制度を潜脱する意図で信託制度を利用したものであって公序良俗に反して無効であるとし、 ②信託契約による信託財産の移転は形式的な所有権移転にすぎないため、信託においては受益権を遺留分減殺の対象とすべきである...

誠 大石
2024年8月19日読了時間: 2分
【メモ】連帯納付義務の怖い話 ~主たる納税義務から独立して、時効期間の進行を認めるべきではない~
相続税 主たる納税者Aさんと、連帯納付義務者であるBさんがいる場合 「主たる納税者の納税義務について生じた時効の完成猶予・更新(中断)の効力は、連帯納付義務に及ぶと解されています。これは、連帯納付義務は、主たる納税者の納税義務を担保するために課された特殊な義務であり、主たる...

誠 大石
2024年7月21日読了時間: 3分
【メモ】遺言書の検認
・申立書類の審査 管轄 相続を開始した地を管轄する家庭裁判所(遺言者の最後の住所地) 申立権者 ①遺言書の保管者、②保管者がいない場合は発見した相続人。 ・申立書 相続人全員の住所及び氏名、判明している受遺者の住所及び氏名を記載する。 ・取下げの制限...

誠 大石
2024年7月16日読了時間: 1分
【メモ】相続に関する登記実務の変化
法定相続分での相続登記がされている場合 所有権の更正の登記によることができるものとした上で、登記権利者が単独で申請することができるようになりました ※従前は権利者・義務者の共同申請でしたが、登記権利者の単独申請への変更です。...

誠 大石
2024年6月30日読了時間: 2分
【メモ】遺産分割時に被相続人名義の財産の2分の1は配偶者の固有財産であるとの主張
●我妻 「夫婦の財産の帰属には、およそ三種類のものがあるように思われる。(中略)第三は、名義は夫婦の一方に属するが実質的には共有に属するとなるべきものであって、婚姻中に夫婦が協力して取得した住宅その他の不動産、共同生活の基金とされる預金、株券などで夫婦の一方の名義となってい...

誠 大石
2024年5月28日読了時間: 4分
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