付言事項とは?遺言に想いを込めるための記載ポイント
- 誠 大石

- 36 分前
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相続や遺言の場面において、「付言事項(ふげんじこう)」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。遺言書には法的拘束力を持つ内容だけでなく、遺言者の想いや背景、家族へのメッセージなどを伝える「付言事項」を記載することができます。
この記事では、付言事項の意義や役割、記載のポイントについて、弁護士の視点も交えながら詳しく解説します。
付言事項とは何か
付言事項とは、遺言書の中で法的効力を持たない「自由記載欄」のようなもので、遺言者の気持ちや想いを家族に伝えるための文章です。たとえば「長年家業を支えてくれてありがとう」「家族仲良く暮らしてほしい」などが該当します。これらの記述には法的な拘束力はありませんが、相続人の心情に強く訴えるものがあり、相続トラブルの予防や円満な相続のために重要な役割を果たします。
遺言に付言事項を入れるメリット
付言事項を記載する最大のメリットは、遺言者の真意を補足できる点です。たとえば、法定相続分に偏りがある内容の遺言でも、「この人には生前に多く援助してきたため」といった背景を説明すれば、他の相続人の理解を得られやすくなります。特に感情的な問題が生じやすい相続では、付言事項が遺族間の対立を和らげるクッションの役割を果たします。
士業としての視点:付言事項の活用と注意点
弁護士として遺言書の作成を支援する際、付言事項の活用は非常に有効です。ただし、法的効力がないため、記載内容が誤解を招いたり、逆に相続人間の争いを誘発する可能性もあります。そのため、文面は慎重に検討する必要があります。例えば「誰がどれだけ家族に貢献したか」といった主観的評価はトラブルの火種になりかねません。専門家のサポートのもと、伝えたい内容を丁寧に整理し、感謝や願いといった前向きなメッセージにとどめるのが望ましいでしょう。
どのような内容を記載すべきか
付言事項に記載する内容は自由ですが、以下のような要素がよく含まれます。
- 家族への感謝の気持ち
- 相続分の配分理由の説明
- 特定の人に対する配慮や想い
- 今後の家族への希望や助言
- 宗教的な想いや人生観
こうした内容は、残された家族にとって大きな支えになることがあります。形式ばらず、自分の言葉で素直に綴ることが大切です。
付言事項の書き方と形式
付言事項は、遺言書の末尾などに自由に記載できます。公正証書遺言の場合は、公証人にその旨を伝えれば、正式に文書の一部として組み込んでもらえます。自筆証書遺言の場合でも、本人が手書きで記載すれば問題ありません。ただし、本文との混同を避けるためにも、「付言事項」と明記して区別することをおすすめします。
まとめ:付言事項で遺言に想いを込める
付言事項は、法的効力こそないものの、遺言書に人間味を加え、相続人に対するメッセージを伝える貴重な手段です。遺産の分配だけでなく、家族への想いや背景を残すことで、円滑な相続と心の整理を促す効果が期待できます。適切な付言事項の記載には、弁護士・司法書士・行政書士といった専門家の助言を得ることが重要です。遺言に心を込めたいと考える方は、ぜひ付言事項の活用を検討してみてください。
弁護士 大石誠
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