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生命保険金に遺留分請求はできる?原則対象外だが例外あり【横浜の弁護士が解説】
生命保険は遺留分の対象?神奈川県の弁護士が例外まで解説 相続の相談で、「父が生命保険を長男だけにかけていたようです。これは遺留分の対象になるのでしょうか」「生命保険を使えば、特定の家族に多めに財産を残しても問題ありませんか」といった質問を受けることがあります。 生命保険は、預貯金や不動産とは扱いが異なります。そのため、相続人の間で不公平があるように見えても、当然に遺留分の計算に入るわけではありません。他方で、どのような場合でも絶対に遺留分の問題にならないわけでもなく、保険金額や家族関係、契約の内容によっては例外的に争いになることがあります。 とくに、前妻の子がいる再婚家庭、長年介護をしてきた子がいる家庭、事業承継を控えている家庭では、生命保険の受取人指定が後の紛争の火種になることが少なくありません。神奈川県でも、相続人同士の感情的な対立が先行し、「生命保険は全部取り返せるはずだ」「保険なのだから一切問題にならないはずだ」と、極端な理解のまま話が進んでしまうケースがあります。 しかし、実際の実務ではそこまで単純ではありません。生命保険金については、

誠 大石
2月11日読了時間: 16分


遺留分の請求期限に注意|横浜の弁護士が時効1年・10年をわかりやすく解説
はじめに 「遺留分にも時効や請求期限があるのだろうか」「1年と10年の違いがよくわからない」「いつから数えればいいのか不安」と悩む方は少なくありません。遺留分侵害額請求は、相続が起きたあと、いつまでも主張できるものではなく、法律上の請求期限が定められています。しかも、単に「相続開始から1年」と考えるのは正確ではなく、実際には「何を、いつ知ったか」が大きなポイントになります。とくに、遺言書の存在や生前贈与の内容を後から知った場合には、起算点が争いになることもあります。 この記事では、遺留分の期限に注意|横浜の弁護士が時効1年・10年をわかりやすく解説と題して、横浜の弁護士の視点から、遺留分の時効における1年と10年の違い、起算点、期限を過ぎた場合の扱い、そして実務で多い誤解までわかりやすく解説します。 まず制度全体を確認したい方はこちらへ。遺留分とは?誰が、いつまでに請求すべきか。遺留分についてわかりやすく解説しているページはこちら。 ▶ 遺留分侵害額請求とは?請求できる人と期限をわかりやすく解説 遺留分の時効・請求期限とは?まずは1年と10年の

誠 大石
2月10日読了時間: 18分


兄弟姉妹には遺留分がない|請求されても断れる理由と4つの対処法を弁護士が解説
はじめに 「兄弟姉妹に遺留分はあるのか?」「兄から遺留分を請求すると言われたが、応じないといけないのか?」「兄弟姉妹しか相続人がいないと思っていたが、後から認知された子の話が出てきた」 相続の現場では、このあたりの誤解が非常に多いです。結論を先に言います。 民法1042条は、遺留分を持つのは『兄弟姉妹以外の相続人』だと定めています。 したがって、 兄弟姉妹には遺留分はありません。兄弟姉妹からの遺留分請求は、原則として認められません。 裁判所の手続案内でも、遺留分侵害額請求の申立人は「遺留分を侵害された者(兄弟姉妹以外の相続人)」とされています。 ただし、ここで雑に理解すると危険です。兄弟姉妹に遺留分がないのはそのとおりですが、 兄弟姉妹が相続人になる場面 と、 そもそも兄弟姉妹が相続人ですらない場面 は別です。たとえば、後から認知された子が判明した場合、子は第1順位の相続人なので、兄弟姉妹は相続人から外れます。政府広報は、法定相続人となる子には養子や法律上の婚姻関係にない間に生まれた子も含まれると案内しており、法務省も嫡出でない子の相続分が嫡出

誠 大石
2月9日読了時間: 11分


養子縁組で遺留分はどう変わる?横浜市の弁護士が事例つきで整理
養子縁組で遺留分はどう変わる?横浜市の弁護士が事例つきで整理 「養子を増やせば、他の相続人の遺留分を減らせるのではないか」 相続対策や事業承継の場面で、このような発想から養子縁組を検討する方は少なくありません。実際、養子は実子と同じく相続人になるため、相続人の数が増えれば、一人あたりの法定相続分や遺留分に影響が出ることがあります。 もっとも、養子縁組は単純に「他の相続人の取り分を薄める手段」とは言い切れません。なぜなら、養子自身も新たな相続人となり、場合によっては遺留分を請求できる立場になるからです。しかも、長男の妻や孫を養子にするケース、再婚相手の連れ子を養子にするケースなど、家族関係が複雑になりやすい場面では、かえって新たな紛争の火種になることもあります。 特に、後継者に自社株や事業用資産を集中させたい事業承継では、養子縁組を使った相続設計が検討されることがありますが、遺留分の問題まで見据えずに進めると、相続開始後に大きな争いに発展しかねません。 この記事では、横浜市で相続案件を扱う弁護士の視点から、養子縁組によって遺留分がどう変わるのか、他

誠 大石
2月9日読了時間: 15分


神奈川県で家族信託の遺留分に悩んだら 受益権の計算方法を弁護士が解説
神奈川県で家族信託の遺留分に悩んだら 受益権の計算方法を弁護士が解説 家族信託が設定されている相続では、遺留分の計算が一気に難しくなります。特に、信託財産の中に自宅や賃貸不動産が入っている場合、「この不動産そのものを遺留分の計算に入れるのか」「それとも受益権として評価するのか」で結論が大きく変わることがあります。 実際の相談でも、「母が受益者のまま亡くなったが、その後に長男が受益権を持つことになっている。この場合、何をいくらとして計算するのか」「信託されたアパートの評価は固定資産税評価額でよいのか、それとも収益も見なければならないのか」「残余財産帰属権利者に指定されている利益まで遺留分の基礎に入るのか」といった疑問がよく出ます。相続税の話と混同されやすいのも、この分野の難しさです。 まず最初に押さえておきたいのは、家族信託がある相続では、原則として「信託財産そのもの」をそのまま見るのではなく、「誰がどのような受益権を持っているのか」を見ていく発想が重要になるということです。信託された不動産の名義は受託者に移っていても、実際に経済的利益を受けるのは

誠 大石
2月7日読了時間: 16分


家族信託と遺留分潜脱の問題点 無効後の処理まで弁護士が解説
家族信託と遺留分潜脱の問題点 無効後の処理まで弁護士が解説 家族信託は、高齢の親の財産管理や、亡くなった後の財産の承継方法を柔軟に設計できる仕組みとして広く知られるようになりました。神奈川県でも、相続対策の一環として家族信託を検討する方は少なくありません。もっとも、家族信託は便利な制度である一方、使い方を誤ると相続人間の深刻な紛争を招くことがあります。 その典型が、「家族信託で特定の子に財産を寄せたが、これは遺留分逃れではないか」という問題です。実際、相続開始後に、他の相続人が「この信託は遺留分制度を潜脱する目的で設定されたものだから無効だ」と主張する場面があります。相続対策として信託を設計したつもりでも、その内容によっては、信託の一部が公序良俗違反として無効と判断される可能性があります。 しかも、実務上重要なのは、無効になるかどうかだけではありません。仮に無効とされたとして、その後、信託財産は当然に相続財産へ戻るのか、受託者名義の不動産はどう処理するのか、受益権や残余財産帰属権利者の扱いはどうなるのか、といった「後処理」の問題が残ります。この点

誠 大石
2月6日読了時間: 18分


特別受益と遺留分|計算にどう影響する?学費・結婚費用・住宅資金・生命保険まで横浜の弁護士が解説
はじめに 兄弟のうち一人だけ、大学や留学の学費を多く出してもらっていた。結婚するときに多額の援助を受けていた。住宅購入の頭金を親が負担していた。さらに、死亡保険金まで受け取っている。こうした事情があると、「それなら自分の遺留分は増えるのではないか」と考えるのは自然です。 もっとも、ここで注意したいのは、不公平に見える援助があったからといって、すべてがそのまま遺留分の計算に反映されるわけではないということです。相続では、まずその援助が「特別受益」に当たるのかを検討し、次に、その特別受益が遺留分を算定するための基礎財産にどこまで入るのかを分けて考える必要があります。この区別が曖昧なまま話を進めると、期待したほど遺留分が増えないこともあれば、逆に本来請求できるはずの金額を見落としてしまうこともあります。 横浜でも、相続財産の中心に不動産があり、そこに学費、住宅資金、生命保険金などが重なって争いが複雑化するケースは少なくありません。特に、親の援助が長年にわたって続いていた場合は、どの支出が法律上意味を持つのかを整理するだけでも一苦労です。...

誠 大石
1月23日読了時間: 14分


前妻の子の遺留分はいくら?後妻・再婚後の子・認知した子と同額になる理由を弁護士が家族関係別に解説
前妻の子の遺留分はいくら?後妻・再婚後の子・認知した子と同額になる理由を弁護士が家族関係別に解説 📋 この記事でわかること 前妻の子と後妻との子で遺留分の金額が同額になる理由 家族関係別の遺留分割合と計算例 認知した子・認知していない子の扱いの違い 「全財産を後妻に」という遺言があった場合でも請求できるか 再婚家庭で相続人の範囲を確定するための初動 はじめに 「前妻の子にも遺留分はあるのだろうか」 「再婚後の家族に財産を多く残したいが、前の婚姻関係の子どもはどうなるのか」 「認知した子と認知していない子では、相続の扱いは違うのか」 相続のご相談のなかでも、前妻の子、後妻、再婚後の子、認知した子が関係するケースは、とくに感情的な対立が強くなりやすい類型です。家族として過ごしてきた時間の長さや、故人との関わり方に違いがあるため、「法律上そうだとしても納得できない」という気持ちが生まれやすいからです。 もっとも、相続や遺留分は、感情だけで決まるものではありません。実際には、婚姻関係や親子関係が法律上どう整理されるかによって、誰にどの権利があるのかが決

誠 大石
1月20日読了時間: 15分


遺留分侵害額請求の調停とは?申立て方法・流れ・期間・費用を横浜の弁護士が解説
はじめに 「相手方に内容証明を送ったが、無視されている」「交渉の場を設けたが、金額で折り合わない」「話し合い自体を拒否されている」——遺留分侵害額請求を進めようとして、こうした壁にぶつかっている方が相談に来られることがよくあります。 裁判外の交渉が行き詰まったとき、次の手段として検討するのが家庭裁判所での「調停」です。 この記事では、遺留分侵害額請求の調停がどのような手続きなのか、申立て方法・準備する書類・費用・期間の目安・調停で決まった場合の効力・弁護士なしでも対応できるかを、実務の視点から整理します。 「調停に進むべきか、どうすれば進められるか」を判断するための記事です。 【入門編】遺留分とは?誰に、いつまでに請求すべき?を解説 ▶ 遺留分侵害額請求とは?請求できる人と期限をわかりやすく解説 私の遺留分侵害額はいくら?簡易計算機はこちら ▶ 神奈川県で遺留分侵害額を計算したい方へ|弁護士監修の無料計算機で目安を確認 遺留分侵害額請求の調停とは 1-1. 調停は「第三者を介した話し合い」の手続き 調停とは、裁判所の調停委員(裁判官1名+調停

誠 大石
1月13日読了時間: 12分


配偶者居住権で遺留分はどう変わる?横浜の弁護士が評価と争点を解説
配偶者居住権で遺留分はどう変わる?横浜の弁護士が評価と争点を解説 相続のご相談の中でも、近年とくに増えているのが、「後妻を自宅に住まわせたいが、前妻の子の遺留分はどうなるのか」「自宅を妻に残したいが、ほかの相続人との公平はどう考えればよいのか」という悩みです。とくに、再婚家庭で自宅が遺産の中心になっているケースでは、感情面の対立と法律上の論点が重なり、相続人同士の話し合いが難航しやすい傾向があります。 こうした場面でよく検討されるのが、配偶者居住権です。もっとも、配偶者居住権は、単に「配偶者がそのまま住み続けられる制度」というだけではありません。大事なのは、配偶者居住権が財産的価値を持つ権利であり、相続では金銭的に評価されるという点です。したがって、配偶者居住権を設定すれば、遺産分割の内容だけでなく、ほかの相続人の取り分の見え方や遺留分の計算にも影響が及びます。 とくに、「後妻には住み続けてほしいが、前妻の子にも最低限の取り分はある」「自宅しか大きな財産がなく、預貯金では調整しきれない」といったケースでは、配偶者居住権が紛争の予防に役立つこともあ

誠 大石
1月10日読了時間: 16分


遺留分は自動でもらえない|横浜の弁護士が教える期限・請求・回収の全体像
はじめに 「遺留分って、相続が起きたら当然もらえるんですよね?」 横浜で相続の相談を受けていると、この誤解は本当に多いです。 結論から言うと、遺留分は“自動ではもらえません”。 遺留分を取り戻すには、法律上の手続として「遺留分侵害額請求」を行う必要があります。 そして、この請求には期限(時効)があり、先延ばしが最大の敵になります。 さらに実務では、期限だけでなく、「どう請求するか」「どこまで揉めるか」「そもそも回収できるのか」という現実の壁があります。 ・相手が話し合いに応じない(連絡が取れない/無視される) ・財産が不動産中心で、現金がない ・遺言や生前贈与の全体像が分からず、計算以前に情報不足 ・関係が悪く、本人同士のやり取りが火に油 こうなると、「請求したい」という気持ちだけでは前に進みません。 この記事では、遺留分で詰まるポイントを最初に壊したうえで、次の順番で“現実ベース”に整理します。 1)まず、期限(時効)をカレンダーで固定する 2)次に、請求の土台(相手・財産・証拠)を揃える 3)最後に、回収可能性を見て戦略を決める(満額主義で泥

誠 大石
1月8日読了時間: 15分


借地権・底地・共有持分があると遺留分はどうなる?神奈川県の弁護士が解説
はじめに 相続が発生したとき、遺留分をめぐる争いは「財産がいくらなのか」という評価の問題から始まることが少なくありません。預貯金のように金額が明確な財産であれば、争点は比較的絞りやすいでしょう。しかし、相続財産の中に不動産が含まれ、とくにその不動産が借地権、底地、共有持分といった複雑な権利関係を伴っている場合には、話は一気に難しくなります。 実務では、「相続税の申告ではこの金額だったのに、遺留分ではそんなに高く評価されないのではないか」「そもそも売れない財産なのに、高い価格を前提に金銭を支払えと言われても困る」といった相談がよくあります。これは、遺留分の計算で問題となる価額が、税務上の評価額ではなく、相続開始時の時価を基準に考えられるためです。しかも、借地権や底地、共有持分は、通常の土地・建物以上に「評価額」と「現実に売れる価格」の差が大きくなりやすいという特徴があります。 とくに神奈川県では、都市部・住宅地・商業地が混在し、古くからの借地関係や親族間で共有になっている不動産が残っているケースも珍しくありません。そのため、一般的な相続記事で語られ

誠 大石
2025年12月27日読了時間: 21分


遺留分請求を弁護士に頼むといくらかかる?
はじめに 遺留分の問題を抱えたとき、多くの方が「弁護士に相談したいけれど、費用がどれくらいかかるのか心配」という気持ちを持ちます。 横浜で相続の相談を受けていると、「費用のことを聞いたら嫌がられそうで聞けなかった」「着手金を払ったのに何も解決しなかったらどうしよう」という不安を率直に話してくださる方が少なくありません。 この記事では、遺留分請求を弁護士に依頼したときにかかる費用の仕組みと相場、弁護士に頼むべきケースとそうでないケース、依頼前に確認すべきポイントを、できる限り具体的に解説します。 「費用が心配だから動けない」を解消し、正しい判断ができるようになることを目的にした記事です。 【入門編】遺留分侵害額請求とは?誰が、いつまでに請求すべき? 遺留分請求の弁護士費用の仕組み 1-1. 弁護士費用は「着手金+報酬金」が基本 弁護士費用は大きく2つの要素で構成されます。「着手金」と「報酬金(成功報酬)」です。 着手金とは、事件を受任した段階で支払う費用です。結果に関わらず発生するもので、「依頼を受けた対価」と考えると理解しやすいでしょう。相手が支

誠 大石
2025年12月16日読了時間: 8分


使い込み・使途不明金があると遺留分は増える?預金の無断引出しと請求額への影響
はじめに 親の預金を他の相続人が管理していた場合、「死亡前に多額の引出しがある」「通帳を見せてもらえない」「説明を求めてもはっきり答えない」といった事情から、使い込みや使途不明金を疑うことがあります。こうした場面で多くの方が気になるのが、「その分は遺留分請求で上乗せできるのか」という点でしょう。 結論からいうと、使い込みや使途不明金がそのまま自動的に遺留分に加算されるわけではありません。しかし、他の相続人による無断引出しが立証でき、もともと被相続人に属していた財産として遺産に組み戻すべきだと評価されれば、その分だけ遺留分算定の基礎財産が増え、結果として遺留分侵害額請求で主張できる金額が増える可能性があります。 もっとも、実際の争いでは「預金が減っている」という事実だけでは足りません。問題になるのは、その引出しが被相続人本人の意思に基づくものだったのか、生活費や医療費などの正当な支出だったのか、それとも特定の相続人が自分のために使ったものなのか、という点です。感情的には納得できない場面でも、法的には証拠に基づいて一つずつ整理しなければなりません。.

誠 大石
2025年12月7日読了時間: 18分


横浜の弁護士が解説|遺留分減殺請求と遺留分侵害額請求の違いとは?
はじめに 相続に関するトラブルは年々増加傾向にあり、特に遺言書や生前贈与によって一部の相続人の取り分が大きく減らされるケースでは、「遺留分」の制度が重要な役割を果たします。横浜でも高齢化や不動産価値の上昇により、相続財産をめぐる争いが複雑化しており、遺留分に関する正しい理解が求められています。 かつては「遺留分減殺請求」という制度によって現物の返還を求めることができましたが、現在は法改正により「遺留分侵害額請求」という金銭的な請求方法へと一本化されました。この変更により、相続人や受遺者、受贈者などの関係者にとって、法的対応が大きく変わることになります。 横浜の弁護士が解説|遺留分減殺請求と遺留分侵害額請求の違いとは? この記事では、横浜の弁護士の視点から、旧制度と現行制度の違いや注意点をわかりやすく解説し、相続トラブルを未然に防ぐためのポイントをお伝えします。 ☆遺留分侵害額の計算はこちらへ。遺留分侵害額簡易計算機 神奈川県で遺留分侵害額を計算したい方へ|弁護士監修の無料計算機で目安を確認 横浜で相続トラブルが増加中?遺留分の基本を知ろう...

誠 大石
2025年9月29日読了時間: 9分
遺留分減殺請求と価格弁償の全体像|旧法の実務・令和7年最高裁判例をわかりやすく解説
はじめに 遺留分制度は、相続において被相続人の自由な意思による財産処分と、一定の法定相続人が持つ最低限の取り分を調整するために設けられた制度です。もしこの制度がなければ、特定の相続人が財産をまったく受け取れないという事態も起こりかねず、相続人の生活や公平性が損なわれてしまいます。そのため、民法では「遺留分」という仕組みを設けて、相続人の最低限の権利を守るようにしています。 本記事で扱う「遺留分減殺請求」や「価格弁償」は、平成30年民法改正(施行:令和元年7月1日)以前の制度の中で重要な役割を果たしていました。現在の制度では、遺留分の権利者は「遺留分侵害額請求」として金銭の支払いを請求する形に一本化されており、現物の返還を求めることは原則としてできません。 しかし、相続が平成31年6月30日以前に開始している場合には、今でも旧制度が適用されるため、過去の法制度を正しく理解しておくことは実務において非常に重要です。 特に「価格弁償」については、旧法下で現物返還が原則とされていた中で、例外的に金銭での清算を認める重要な制度でした。その際、どのような条件

誠 大石
2025年7月10日読了時間: 14分


神奈川県の信託トラブル判例に学ぶ|遺留分と司法書士契約の注意点を弁護士が解説
民事信託の普及とトラブルの増加背景(神奈川県の事例を交えて) 近年、「民事信託(家族信託)」という言葉を耳にする機会が増えてきました。 特に高齢化が進む日本では、自分の財産を元気なうちに信頼できる家族に託し、将来の管理や相続をスムーズに進めたいというニーズが高まっています。神奈川県でも、こうした信託制度を利用する方が増えており、相続対策の一つとして注目されています。 しかし、制度の仕組みを十分に理解しないまま契約してしまったり、専門家との連携がうまくいかなかったことで、かえってトラブルになってしまうケースも少なくありません。特に、「遺留分を侵害してしまった」「信託契約を結んだが思っていたように運用できない」といったご相談をいただくことが増えています。 今回は、実際に信託に関する2つの裁判例をもとに、どういった点に注意すべきなのかをわかりやすくご紹介します。 これから信託を検討している方や、すでに信託契約を結ばれている方にとって、トラブルを未然に防ぐためのヒントになれば幸いです。 【今すぐ相談予約をする】 電話:〔 045-663-2294 〕 L

誠 大石
2025年4月28日読了時間: 10分


【弁護士が解説】遺留分侵害額請求を無視するとどうなる?神奈川エリアのリスクと対策
はじめに 遺留分侵害額請求に関する内容証明や連絡が届いたとき、驚きや戸惑いから、ひとまず様子を見ようと考える方は少なくありません。とくに、相手方との関係が悪い場合や、請求額に納得がいかない場合には、「返事をしないまま放っておけば、そのうち落ち着くのではないか」と感じてしまうこともあるでしょう。 しかし、遺留分請求は、無視したからといって自然になくなるものではありません。むしろ、対応を先送りにすることで、相手方が家庭裁判所での調停申立てや訴訟提起に進み、最終的には強制執行の問題に発展するおそれがあります。さらに、場合によっては遅延損害金の負担が増え、後になればなるほど不利になることもあります。 神奈川県でも、相続をめぐる感情的な対立から、最初の連絡を放置した結果、交渉で済んだはずの問題が裁判手続にまで広がってしまうケースは珍しくありません。とくに、相続人同士で直接話し合うのが難しい事案では、初動の遅れがそのまま不利益につながりやすい傾向があります。 この記事では、遺留分請求を無視するとどうなるのか、内容証明を受け取った段階から、その後に起こり得る流

誠 大石
2024年12月23日読了時間: 15分
【メモ】遺留分侵害額請求の消滅時効と遺産分割協議の申入れ
「遺留分侵害額請求権行使の意思表示は受遺者・受贈者に対して金銭債権を発生させるのに対し、遺産分割協議の申入れは、共同相続人に対して遺産の分割を求めるものであり、両社は内容を異にする。したがって、原則として、遺産分割協議の申入れには遺留分侵害額請求権行使の意思表示が含まれないとみられる。」(中略)「現行法の遺留分侵害額請求権については、改正前の遺留分減殺請求権と異なり、行使によって遺留分権利者は遺産を取り戻すことができず、単に金銭債権を取得するのみであるから、先例の基準はそのままでは妥当しない。しかし、相続人中の1人に全財産が遺贈され、遺贈の効力を争わずに遺産分割協議の申入れがされた前掲平成10年最判のような事案では、(相続人中の1人の相続分をすべてとする相続分指定でも同様である)、以前の減殺請求権の場合と同様に、申入れに(黙示の)遺留分侵害額請求権行使の意思表示が含まれているとみるのが合理的とみられる。」 (論点体系「判例民法11」第4版 574ページ~575ページ) 「相続法改正後の民法では、金銭請求しかできず、遺産を構成する個々の物又は権利の

誠 大石
2024年12月10日読了時間: 2分
【解決事例】遺留分侵害額請求によって4000万円程度の解決金を獲得した事例
※事案を特定できないように、事案の本質を変えない範囲で、加工をしたものです 1 登場人物 被相続人 妻 相続人 夫と、妻の兄が1人 妻は生前に、妻の兄に全ての財産を相続させるとの公正証書遺言を残していました 2 遺産の内容 夫婦で共有名義になっている土地・建物 妻名義の普通預金、定期預金、株式など 3 夫の悩み 妻の遺言書により、夫が現在生活している自宅の共有名義は、全て妻の兄(義兄)に相続されてしまいました。 このままでは共有物分割請求などのリスクもあるため、遺留分侵害額請求をしつつ、自宅の共有名義を取り戻したいとのご相談がありました。 4 結末 遺留分侵害額請求をし、【侵害されている遺留分額の一部】と、【共有名義】とを相殺するような形で、代物弁済として不動産の名義を取り戻すことができました。 また、共有持分では不足している分の遺留分については、解決金として獲得することができました。 「遺留分減殺請求」から「遺留分侵害額請求」になったことで、相続された共有持分の取戻しは、「代物弁済」となり、譲渡所得税の問題も生じることとなります。...

誠 大石
2024年11月29日読了時間: 2分
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