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兄弟姉妹には遺留分はあるのか?相続でよくある誤解を解説

  • 執筆者の写真: 誠 大石
    誠 大石
  • 2月9日
  • 読了時間: 4分

相続の場面で「兄弟姉妹には遺留分があるのか?」という疑問は意外と多く寄せられます。特に、遺言書で「兄弟に財産を全く渡さない」と明記されているケースや、親が亡くなった後に兄弟間でのトラブルが発生した場合など、遺留分の有無が大きな関心事となるからです。


本記事では、兄弟姉妹の遺留分に関する法律上の取り扱いや、相続実務での注意点をわかりやすく解説します。


兄弟姉妹には遺留分はない

結論から言うと、兄弟姉妹には遺留分はありません。つまり、被相続人が遺言などで兄弟姉妹に一切の財産を渡さないとしても、それは法律上問題ないということです。


遺留分とは、民法で認められた「相続人が最低限受け取ることができる財産の取り分」のことです。遺留分が認められているのは、被相続人の「直系卑属(子や孫など)」と「直系尊属(親など)」、および「配偶者」に限られています。兄弟姉妹はこの対象に含まれないため、遺留分の請求(遺留分侵害額請求)はできません。


この制度は、故人の意思を尊重しつつも、配偶者や子どもといった近親者の生活を守るために設けられたものであり、兄弟姉妹についてはその保護の対象外とされているのです。


なぜ兄弟姉妹には遺留分がないのか

法律上、兄弟姉妹は直系の親族ではなく、被相続人との生活的・経済的な結びつきが比較的弱いと考えられています。そのため、国としても兄弟姉妹を遺留分制度によって特別に保護する必要はないと判断しているのです。


たとえば、親が亡くなった際にその遺産を「子どもだけに相続させる」といった遺言があれば、兄弟姉妹が異議を唱えたとしても、法律上の取り分を主張することはできません。


よくある誤解:相続人なら全員遺留分があると思ってしまう

「相続人」と「遺留分を持つ人」は同じではありません。兄弟姉妹は確かに法定相続人の一部になる場合がありますが、だからといって必ずしも遺留分があるとは限らないのです。


特に、被相続人に子や配偶者がいない場合に兄弟姉妹が法定相続人となりますが、それでも遺言で「全財産を第三者に譲る」と指定されていれば、兄弟姉妹は財産を受け取れない可能性があります。


相続実務での注意点

実務上、兄弟姉妹間での相続トラブルは「遺留分を巡る勘違い」から発生することがあります。「自分にも取り分があるはずだ」と誤認して話がこじれてしまうケースが少なくありません。


また、被相続人が生前に兄弟姉妹に贈与をしていた場合や、逆に何も関わりがなかった場合など、感情面も絡んで争いが深くなることも。こうした背景からも、遺言書の作成時には、兄弟姉妹への配慮を言葉にして残しておくとトラブルの防止につながります。


専門家ができる支援

行政書士や司法書士、弁護士などの士業は、相続に関する以下のようなサポートが可能です。


- 遺言書の作成支援(法的に有効かつトラブルを避ける文面づくり)

- 相続人の調査および法定相続情報一覧図の作成

- 相続登記や名義変更などの手続き代行

- 遺留分に関する誤解やリスクの事前説明

- 相続トラブル発生時の法的助言・代理対応(弁護士の場合)


とくに、相続関係が複雑な場合や、兄弟姉妹に特別な事情がある場合は、専門家に相談することでスムーズな対応が可能になります。


まとめ:兄弟姉妹には遺留分はないが、トラブル回避には配慮が必要

兄弟姉妹には法的に遺留分が認められていないため、遺言で財産を渡さないとされても、それを覆すことはできません。ただし、実際の相続現場では誤解や感情的対立が起きがちです。遺言書の作成段階での配慮や、相続手続き時の丁寧な説明が、円満な相続には不可欠です。


相続について不安がある場合は、早めに専門家に相談し、正しい知識と手続きを備えることをおすすめします。


弁護士 大石誠

横浜市中区日本大通17番地JPR横浜日本大通ビル10階 横浜平和法律事務所

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