神奈川県で相続税申告期限までに遺産分割が決まらない時【弁護士が解説】
- 誠 大石

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はじめに
相続が発生した後、税理士に相続税申告を相談しているにもかかわらず、相続人同士の話し合いがまとまらず、遺産の分け方が決まらないことがあります。
特に神奈川県では、横浜市・川崎市・藤沢市・鎌倉市・相模原市などに自宅不動産や収益不動産がある相続で、「誰が不動産を取得するのか」「代償金をいくら支払うのか」「親と同居していた相続人をどう評価するのか」といった問題が起こりやすいです。
このような場合に重要なのは、相続税の申告期限と、民法上の遺産分割の問題を分けて考えることです。
相続税の申告・納付は、原則として被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内に行う必要があります。遺産分割協議がまとまっていないからといって、相続税の申告期限が当然に延びるわけではありません。
一方で、民法上の遺産分割協議は、相続人全員の合意によって遺産をどのように分けるかを決める手続きです。税務申告の期限とは別の問題です。
つまり、「相続税の申告期限までに遺産分割が決まらない」という場面では、税理士による税務対応だけでなく、相続人間の対立を解決するための弁護士の関与が必要になることがあります。
この記事では、「神奈川県で相続税申告期限までに遺産分割が決まらない時【弁護士が解説】」と題して、神奈川県で相続税申告期限までに遺産分割が決まらない場合の対応、3年以内分割見込書の意味、民法上の遺産分割との関係について、弁護士の視点から解説します。
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神奈川県で相続税申告期限までに遺産分割が決まらないときの基本対応
相続税申告は遺産分割が未了でも10か月以内に必要
相続税の申告期限は、原則として被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内です。
この期限までに遺産分割協議が成立していなくても、相続税の申告と納税は必要です。
たとえば、父が亡くなり、相続人が母と子2人であるケースを考えます。神奈川県内に自宅不動産、預貯金、有価証券があり、相続税申告が必要な財産額であるにもかかわらず、子ども同士で自宅の取得者や預貯金の分け方をめぐって争っている場合でも、申告期限は進行します。
「話し合いがまとまらないから、申告は後でよい」と考えてしまうと、無申告や納税遅れの問題が生じるおそれがあります。
未分割財産は法定相続分などで取得したものとして申告する
申告期限までに遺産分割が決まらない場合、未分割の財産については、いったん民法上の法定相続分や包括遺贈の割合に従って各相続人が取得したものとして相続税を計算します。
これは、実際にその割合で遺産分割が確定したという意味ではありません。
あくまで、相続税申告期限を守るために、税務上、仮の計算を行うという位置付けです。
その後、遺産分割協議、調停、審判などによって実際の分け方が決まった場合には、その分割内容に応じて修正申告や更正の請求を検討することになります。
税理士が対応できる範囲と弁護士が対応すべき範囲
税理士は、相続税申告書の作成、財産評価、相続税額の計算、税務署への申告などを扱う専門家です。
しかし、相続人同士の意見が対立している場合に、一方の代理人として他の相続人と交渉したり、遺産分割調停で法的主張を行ったりすることは、原則として弁護士の役割です。
たとえば、次のような場合は、税理士だけで解決することが難しくなります。
・長男が実家不動産を取得したいが、他の相続人が反対している
・同居していた相続人が多く取得すべきだと主張している
・一部の相続人が多額の生前贈与を受けていた
・親の預金を一人の相続人が使い込んだ疑いがある
・相続人の一人が協議に応じない
・不動産の評価額や代償金をめぐって合意できない
このような場面では、相続税の申告準備と並行して、弁護士が遺産分割の交渉・調停を進める必要があります。
未分割のまま相続税申告をするデメリット
小規模宅地等の特例が使えない可能性
相続税申告で大きな影響を持つ制度の一つが、小規模宅地等の特例です。
これは、一定の要件を満たす宅地について、相続税評価額を大きく減額できる制度です。自宅土地や事業用土地がある相続では、相続税額に大きな差が出ることがあります。
神奈川県では、横浜市、川崎市、鎌倉市、藤沢市、逗子市など、不動産価格が高い地域も多いため、自宅土地に小規模宅地等の特例を使えるかどうかは非常に重要です。
しかし、申告期限までに遺産分割がされていない宅地については、原則として小規模宅地等の特例を適用できません。
そのため、未分割のまま申告すると、当初の納税額が大きくなることがあります。
配偶者の税額軽減が使えない可能性
配偶者の税額軽減も、相続税負担を大きく左右する制度です。
配偶者が実際に取得した財産について、一定額までは相続税がかからない制度ですが、これも「配偶者が実際に取得した財産」を基に計算されます。
そのため、申告期限までに遺産分割が成立していない財産については、原則として配偶者の税額軽減の対象になりません。
たとえば、夫が亡くなり、妻と子が相続人となるケースで、妻が自宅や預貯金を取得する予定であっても、申告期限までに合意ができなければ、当初申告では配偶者軽減を十分に使えない可能性があります。
この点は、相続税の納税資金にも直結するため、早めに税理士と弁護士が連携して方針を決めることが重要です。
神奈川県内の自宅・収益不動産がある相続で注意すべき点
神奈川県の相続では、自宅不動産の評価額が高く、預貯金よりも不動産の割合が大きいケースがよくあります。
このような場合、不動産を取得する相続人と、取得しない相続人との間でバランスを取る必要があります。
代表的な方法は、次のとおりです。
・不動産を一人が取得し、他の相続人に代償金を支払う
・不動産を売却して売却代金を分ける
・一部の不動産のみ先に分割する
・共有にする
ただし、共有は将来の売却や管理でトラブルになりやすいため、安易に選ぶべきではありません。
特に、相続税申告期限が迫っているからといって、十分な検討をしないまま共有にしてしまうと、後に共有物分割や管理費負担をめぐる紛争につながることがあります。
申告期限後3年以内の分割見込書とは
3年以内分割見込書を提出する目的
申告期限までに遺産分割が決まらない場合に重要となるのが、「申告期限後3年以内の分割見込書」です。
これは、申告期限までに遺産分割が成立していない場合でも、将来、一定期間内に分割が成立したときに、小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減などの適用を受ける余地を残すための税務上の書類です。
簡単にいえば、「今は未分割だが、申告期限後3年以内に分割する見込みがあるため、後日、特例適用を受けられるようにしておくための書類」です。
この書類を提出しておかないと、後から遺産分割が成立しても、特例適用の場面で不利益を受ける可能性があります。
見込書に記載する主な内容
申告期限後3年以内の分割見込書には、一般に次のような内容を記載します。
・まだ分割されていない財産の内容
・遺産分割ができていない理由
・申告期限後3年以内に分割する見込みであること
・将来適用を受けようとする特例
・小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減などの予定
もっとも、見込書を提出しただけで、自動的に特例が認められるわけではありません。
実際に遺産分割が成立した後、要件を満たしているかを確認し、必要に応じて更正の請求や修正申告を行う必要があります。
遺産分割成立後に更正の請求・修正申告を行う流れ
未分割のまま相続税申告をした後に、実際の遺産分割が成立すると、当初申告の内容と実際の取得内容がずれることがあります。
その結果、納めるべき相続税額が当初申告より多くなる相続人もいれば、少なくなる相続人もいます。
当初申告より税額が増える場合には、修正申告を検討します。
一方、当初申告より税額が減る場合には、更正の請求を検討します。
たとえば、当初は法定相続分で申告したものの、最終的に配偶者が多く財産を取得し、配偶者の税額軽減を適用できるようになった場合には、更正の請求によって相続税の還付を求められる可能性があります。
分割後4か月以内の手続きに注意する
遺産分割が成立した後、更正の請求をする場合には、期限に注意が必要です。
更正の請求は、分割があったことを知った日の翌日から4か月以内に行う必要があります。
「遺産分割が成立したから安心」と考えて放置してしまうと、税務上の手続期限を逃すおそれがあります。
そのため、遺産分割協議書を作成する段階で、税理士にも速やかに共有し、相続税申告の修正や更正の請求が必要かを確認することが大切です。
3年以内分割見込書と民法上の遺産分割の関係
3年以内分割見込書は遺産分割の有効性を決める書類ではない
誤解しやすい点ですが、申告期限後3年以内の分割見込書は、民法上の遺産分割そのものの有効性を決める書類ではありません。
この書類は、あくまで相続税の特例適用に関する税務上の手続書類です。
つまり、3年以内分割見込書を提出したからといって、遺産分割協議が成立したことになるわけではありません。
また、見込書に書いた内容どおりに必ず遺産を分けなければならないというものでもありません。
実際の遺産分割は、相続人全員の合意、または家庭裁判所の調停・審判によって決まります。
民法上は遺産分割協議を後から行うことも可能
民法上、遺産分割協議は、相続開始後に相続人全員で行うことができます。
税務上の相続税申告期限である10か月を過ぎたからといって、民法上、遺産分割協議が一切できなくなるわけではありません。
そのため、「相続税申告期限までに遺産分割が決まらなかったら、もう遺産分割はできない」と考える必要はありません。
ただし、民法上の遺産分割が後からできることと、相続税の特例を後から使えることは別問題です。
ここを混同しないことが重要です。
相続税の特例適用には税務上の期限がある
民法上は後から遺産分割協議ができるとしても、相続税の世界では期限があります。
小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減などを後から適用するには、原則として申告期限後3年以内に分割が成立することが重要です。
さらに、3年を過ぎても分割できない場合には、やむを得ない事由がある旨の承認申請が問題になります。
このように、民法上の「遺産分割ができるか」と、相続税法上の「特例を使えるか」は、別の時間軸で動いています。
民法の時間軸と相続税法の時間軸を分けて整理する
相続税申告期限までに遺産分割が決まらない場合は、次のように整理すると分かりやすいです。
まず、相続税の申告期限は10か月です。
この期限までに遺産分割が決まらなくても、申告と納税は必要です。
次に、相続税の特例を後から使うためには、申告期限後3年以内の分割見込書を提出し、原則として3年以内に分割を成立させることが重要です。
さらに、民法上は遺産分割協議を後から行うこともできますが、相続開始から長期間が経過すると、特別受益や寄与分の主張に制限がかかる場面があります。
つまり、税務上も民法上も、「いつか話し合えばよい」と先送りにすることにはリスクがあります。
申告期限から3年を過ぎても遺産分割が決まらない場合
やむを得ない事由がある旨の承認申請とは
申告期限後3年以内に遺産分割が成立しない場合でも、すぐにすべての可能性が失われるわけではありません。
遺産分割に関する訴訟、調停、審判など、やむを得ない事情によって分割できない場合には、「遺産が未分割であることについてやむを得ない事由がある旨の承認申請書」の提出が問題になります。
この申請が認められれば、一定の条件のもとで、後日分割が成立した際に特例適用を受けられる可能性があります。
ただし、提出期限や要件があるため、3年が近づいてから慌てて対応するのではなく、早い段階で税理士と弁護士が連携して管理する必要があります。
遺産分割調停・審判が続いている場合の考え方
相続人間で話し合いがまとまらない場合、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てることがあります。
神奈川県内の相続であっても、相続人の住所や事件の内容によって管轄裁判所を確認し、必要な資料を準備して進めることになります。
調停では、家庭裁判所の調停委員を介して、遺産の範囲、評価、特別受益、寄与分、分割方法などを整理していきます。
調停でも合意できない場合には、審判に移行することがあります。
このような法的手続きが続いている場合、申告期限後3年以内に分割が成立しないこともあります。そのため、税務上の承認申請が必要になるかどうかを、税理士と共有しながら進めることが重要です。
承認申請の期限を逃すと特例適用に影響する可能性
やむを得ない事由がある旨の承認申請には、提出期限があります。
この期限を逃してしまうと、後日遺産分割が成立しても、小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減の適用に影響が出る可能性があります。
遺産分割の争いが長期化している場合には、弁護士が調停・審判の進行を管理し、税理士が税務期限を管理するという連携が欠かせません。
神奈川県で多い遺産分割未了の具体例
横浜・川崎の自宅不動産を誰が取得するかで争うケース
神奈川県の相続では、自宅不動産が主な遺産であるケースが多くあります。
たとえば、横浜市や川崎市の自宅に長男が同居していた場合、長男は「自分が住み続けたい」と希望する一方、他の相続人は「相応の代償金を払ってほしい」と主張することがあります。
しかし、不動産評価額が高いと、代償金も高額になります。
長男に十分な資金がなければ、協議は難航します。
このような場合、売却、代償分割、共有、一部分割など、複数の選択肢を比較する必要があります。
兄弟間で預貯金・不動産・生前贈与をめぐって対立するケース
兄弟姉妹間の相続では、生前贈与や親の介護負担をめぐる不満が表面化することがあります。
「兄だけが住宅資金を援助してもらっていた」
「妹が親の預金を管理していたが、使途が分からない」
「同居して介護した自分が多くもらうべきだ」
このような主張が出ると、単純に法定相続分で分けるだけでは解決できません。
特別受益、寄与分、使途不明金などの法的整理が必要になります。
代償金の支払い能力が問題になるケース
不動産を一人が取得する場合、他の相続人との公平を図るために代償金を支払うことがあります。
しかし、取得希望者に十分な預貯金がない場合、代償金の支払いが困難になります。
この場合、次のような工夫が考えられます。
・代償金を分割払いにする
・一部の不動産を売却して資金を作る
・金融機関から借入れを検討する
・不動産全体を売却して換価分割する
ただし、分割払いには不払いリスクがあるため、遺産分割協議書の作成には注意が必要です。
相続人の一人が話し合いに応じないケース
相続人の一人が連絡を無視している、書類に署名押印しない、感情的に話し合いを拒否しているというケースもあります。
このような場合、相続税申告期限だけが迫っていきます。
任意協議で解決できない場合には、早めに遺産分割調停を申し立てることを検討すべきです。
弁護士が入ることで、感情的なやり取りを避け、法的な争点に沿って協議を進めやすくなります。
【未分割の原因別の詳しい解説はこちらへ】
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弁護士が解説する、申告期限前に取るべき実務対応
税理士と弁護士で早めに情報共有する
相続税申告期限までに遺産分割が決まらない可能性がある場合、税理士と弁護士の連携が重要です。
税理士は、相続税額、財産評価、特例適用の可否、納税資金などを整理します。
弁護士は、相続人間の対立、法的主張、遺産分割協議書、調停・審判の見通しを整理します。
両者が別々に動いていると、税務上は有利でも法的紛争を悪化させる提案になったり、法的には合理的でも税務上の期限を逃したりすることがあります。
遺産目録・評価資料・相続人関係を整理する
遺産分割を進めるには、まず遺産の全体像を把握する必要があります。
最低限、次の資料を整理しましょう。
・不動産登記事項証明書
・固定資産評価証明書
・預貯金残高証明書
・証券会社の残高資料
・生命保険金の資料
・借入金や未払金の資料
・戸籍関係書類
・遺言書の有無
・生前贈与に関する資料
・被相続人の預金履歴
資料が不足していると、相続人間の不信感が強まり、協議が進みにくくなります。
一部分割や仮払いの可能性を検討する
すべての遺産について合意できない場合でも、一部の財産だけ先に分けることができる場合があります。
たとえば、預貯金の一部については合意できるが、不動産の取得者について争いがある場合、一部分割を検討する余地があります。
また、葬儀費用や生活費、納税資金が必要な場合には、預貯金の払戻し制度や仮払いの可能性も検討します。
ただし、一部分割が他の争点に影響することもあるため、弁護士に相談しながら慎重に進めるべきです。
話し合いが難しい場合は遺産分割調停を検討する
相続人間で直接話し合っても解決できない場合、家庭裁判所の遺産分割調停を利用します。
調停では、第三者である調停委員を介して話し合いを進めるため、感情的な対立を整理しやすくなります。
相続税申告期限が迫っている場合でも、調停申立てを行うことで、相続人間の協議を具体的に前進させるきっかけになります。
ただし、調停を申し立てたからといって相続税申告期限が当然に延びるわけではありません。
税務申告は別途進める必要があります。
税理士に相談中でも弁護士へ相談すべきタイミング
相続人間で感情的対立が強い場合
税理士に相続税申告を依頼していても、相続人同士の感情的対立が強い場合には、弁護士に相談すべきです。
税務申告は数字の整理ですが、遺産分割は人間関係の調整でもあります。
相続人同士が互いに不信感を持っている場合、税理士からの説明だけでは合意形成が難しいことがあります。
特別受益・寄与分・使途不明金が問題になっている場合
次のような主張が出ている場合は、法的整理が必要です。
・一部の相続人が多額の生前贈与を受けていた
・親の介護をした相続人が多く取得すべきだと主張している
・親の預金が不自然に減っている
・相続人の一人が財産資料を開示しない
・遺言書の有効性に疑問がある
これらは、単なる税務申告の問題ではなく、遺産分割紛争の問題です。
早めに弁護士が関与することで、主張すべき点と証拠を整理しやすくなります。
不動産の取得者や代償金で合意できない場合
神奈川県では、不動産の評価額が高く、代償金が大きな争点になるケースが多くあります。
不動産を取得したい相続人がいても、他の相続人に支払う代償金の額で合意できなければ、協議はまとまりません。
不動産会社の査定、相続税評価額、固定資産評価額、時価など、どの評価を基準にするかでも争いになります。
このような場合は、弁護士が分割方法や交渉方針を整理することが有効です。
■不動産が遺産に含まれると、なぜ相続が行き詰まるのか?を解説
相続税申告期限までに合意形成が見込めない場合
申告期限まで残り数か月となっても、遺産分割協議が進んでいない場合には、早急に対応が必要です。
未分割申告を前提にするのか、一部分割を目指すのか、調停申立てを行うのか、3年以内分割見込書を提出するのかを検討しなければなりません。
この段階では、税理士と弁護士が同じ情報を共有し、税務上の不利益と法的リスクを同時に見ながら方針を立てる必要があります。
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まとめ|神奈川県で遺産分割が決まらないときは税務と法務を同時に考える
相続税申告期限までに遺産分割が決まらない場合でも、相続税の申告・納付期限は原則として延びません。
未分割のまま申告する場合には、法定相続分などで取得したものとして相続税を計算し、期限内に申告する必要があります。
ただし、未分割申告では、小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減などが使えない可能性があるため、当初の相続税負担が大きくなることがあります。
その不利益を軽減するために重要なのが、申告期限後3年以内の分割見込書です。
この書類は、民法上の遺産分割を成立させる書類ではなく、将来、相続税の特例適用を受ける可能性を残すための税務上の手続書類です。
民法上は、相続税申告期限後でも遺産分割協議を行うことはできます。
しかし、相続税の特例適用には期限があり、さらに相続開始から長期間が経過すると、特別受益や寄与分の主張にも制限がかかる可能性があります。
そのため、神奈川県で相続税申告期限までに遺産分割が決まらない場合は、「税理士に任せているから大丈夫」と考えるのではなく、相続人間の争いを解決するために弁護士へ相談することが重要です。
神奈川県で相続税申告期限前の遺産分割に悩んだら弁護士へ相談を
税理士は相続税申告の専門家ですが、相続人同士の争いを代理人として解決する専門家は弁護士です。
相続税申告期限が迫っているのに遺産分割が決まらない場合、放置すると、税務上も法務上も不利益が大きくなるおそれがあります。
特に、次のような場合は早めの相談をおすすめします。
・相続税申告期限までに遺産分割がまとまりそうにない
・神奈川県内の自宅不動産を誰が取得するかで揉めている
・小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減を使えるか不安がある
・3年以内分割見込書の意味がよく分からない
・税理士に相談しているが、相続人間の対立が解決しない
・遺産分割調停を申し立てるべきか迷っている
・生前贈与、寄与分、使途不明金が問題になっている
弁護士に相談することで、税理士と連携しながら、未分割申告、3年以内分割見込書、遺産分割協議、調停・審判まで見据えた対応が可能になります。
神奈川県で相続税申告と遺産分割の問題が同時に発生している場合は、税務と法務を切り離さず、早い段階で専門家に相談することが大切です。
✅ 相談はこちら
相続税申告期限が迫っているのに、遺産分割がまとまらない方へ
税理士に相談していても、相続人同士の話し合いが進まない場合は、弁護士の関与が必要になることがあります。
未分割申告、3年以内分割見込書、遺産分割協議、調停対応は、税務と法律の両面から早めに方針を立てることが重要です。
神奈川県で相続税申告期限までに遺産分割が決まらずお困りの方は、まずは弁護士へご相談ください。
税理士と連携しながら、相続税の不利益をできる限り避けつつ、遺産分割の解決に向けた具体的な対応方針をご提案します。
『止まった相続を終わらせる弁護士』大石誠
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【追記】
税理士・司法書士・行政書士の先生に依頼したのに、相続が止まったままではありませんか?
手続は進んでも話し合いが進まない。相続が止まるのには理由があります。
「止まった相続を終わらせる」という考え方はこちらにも掲載しました。




