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相続が進まないのは家族仲だけが原因ではない|止まった相続7類型と弁護士への切替サイン

  • 執筆者の写真: 誠 大石
    誠 大石
  • 5月22日
  • 読了時間: 20分

はじめに ~相続が「止まる」とはどういう状態か

「相続が進まない」という言葉には、さまざまな中身があります。

ひとくちに「進まない」と言っても、必要な書類を集めている最中で時間がかかっているだけの場合もあれば、相続人の間で話し合いがまったく動かず、何年も手つかずのまま放置されている場合もあります。

この記事で取り上げるのは、後者の状態、つまり「やるべきことがあるのに、どこかで引っかかって動けなくなっている」状態です。

預貯金の解約ができない。不動産の名義変更ができない。遺産分割協議書に全員の署名押印が揃わない。相続税の申告期限が近づいているのに、分け方が決まらない。


こうした状態を、私は「止まった相続」と呼んでいます。

止まった相続には、ひとつの共通点があります。

当事者は「早く終わらせたい」と思っているのに、次の一歩が踏み出せないということです。やる気がないのではなく、どこをどう押せば動くのかが分からない。あるいは、押しても動かない壁にぶつかっている。

この記事では、「相続が進まないのは家族仲だけが原因ではない|止まった相続7類型と弁護士への切替サイン」と題して、相続が止まる典型的なパターンを7つの類型に整理し、それぞれの状態で何が起きているのか、次に何をすればよいのかを解説します。


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相続が進まない理由は、単なる家族仲の問題ではない

「相続が進まない」と聞くと、多くの方は「家族が揉めているのだろう」と思うかもしれません。

たしかに、感情的な対立が原因で話し合いが進まないケースは少なくありません。しかし、私がこれまで横浜で相続案件に関わってきた経験から言えるのは、「揉めたくないのに進まない」相続が非常に多いということです。

仲が悪いわけではない。怒っているわけでもない。ただ、連絡が取れない相続人がいる。印鑑を押してくれない人がいる。不動産の扱いが決まらない。誰かが親のお金の使い方に疑問を持っている。評価額で折り合えない。認知症の人がいて手続ができない。祖父母の代から名義変更が止まっている。


こうした問題は、家族仲とは別の次元で発生します。

相続が止まる原因には、大きく分けると「人の問題」「お金の問題」「不動産の問題」「手続の問題」の4つの層があります。そして、これらが複合的に絡み合うことで、当事者だけでは解きほぐせない状態になっていくのです。

大切なのは、「誰が悪いか」を探すことではありません。「どこで止まっているか」を見極めることです。

止まっている場所が分かれば、押すべきポイントが見えてきます。


以下では、相続が止まる典型パターンを7つに分類して整理します。


相続が進まないのは家族仲だけが原因ではない|止まった相続7類型と弁護士への切替サイン

止まった相続7類型

【類型1】連絡が取れない型

相続手続を進めるには、原則として相続人全員の関与が必要です。遺産分割協議書にも全員の署名押印がなければ、預貯金の解約も、不動産の名義変更もできません。

ところが、そもそも相続人の連絡先が分からない、というケースがあります。

たとえば、長年疎遠だった兄弟姉妹、父親の前婚の子、遠方に住んでいる親族、あるいは戸籍を追ってはじめて存在を知った相続人。こうした方と連絡が取れなければ、他の全員が合意していても、手続は一歩も進みません。


止まっている場所: 相続人の全員参加という入口の段階


次の一手: まずは戸籍・住民票から相続人の現住所を特定します。その上で書面で連絡を取り、協議への参加を求めます。連絡がつかない場合や、生死が不明な場合は、家庭裁判所に不在者財産管理人の選任を申し立てたり、失踪宣告の手続を検討することになります。


弁護士が交通整理するポイント: 全員を手続に乗せるための入口を作ることです。戸籍の調査、書面の送付、裁判所への申立てなど、一連の流れを組み立てて、止まっている手続を動かします。


【類型2】印鑑を押さない型

相続人全員の連絡先は分かっている。話し合いもしている。しかし、遺産分割協議書に署名押印してくれない人がいる。

これは、相続の現場で非常によく見られるパターンです。

反対の理由はさまざまです。分割内容に納得していない、感情的なわだかまりがある、他の相続人への不信感がある、忙しくて対応してくれない、あるいは「自分の取り分が少ない」という漠然とした不満を抱えている。

このパターンのやっかいなところは、「はっきり反対」とも「賛成」とも言わず、ただ手続が止まり続ける場合があることです。いわば、消極的な拒否です。待っていても状況が変わらないまま、時間だけが過ぎていきます。


止まっている場所: 合意形成の最後の一歩


次の一手: まずは相手が押印しない理由を正確に把握することが必要です。条件面の不満なのか、感情的な問題なのか、それとも手続が面倒なだけなのか。理由に応じて、条件の修正、説明の補足、あるいは弁護士を通じた代理交渉が選択肢になります。それでも合意に至らない場合は、家庭裁判所の遺産分割調停を申し立てることで、第三者を交えた話し合いの場を設けることができます。


弁護士が交通整理するポイント: 感情の問題と条件の問題を切り分けて、着地可能な合意点を探ることです。当事者同士ではどうしても感情が先に立ちますが、代理人が間に入ることで、議論を条件の話に集中させやすくなります。


【類型3】お金を疑っている型

「親の預金、もっとあったはずなのに」「兄が管理していた通帳を見せてくれない」「姉だけ生前に多額の援助を受けていたのに、遺産分割では平等に分けるのか」

相続の場面では、お金をめぐる不信感が話し合いを止めてしまうことがあります。

とくに多いのは、被相続人(亡くなった方)の預貯金を特定の相続人が管理していたケースです。「通帳の残高が思ったより少ない」「生前に高額な引き出しがある」「それは何に使ったのか」という疑問が出てくると、遺産分割の前提として「そもそも遺産の範囲はどこまでか」という問題が発生します。

この不信感がある状態で遺産分割協議書を作ろうとしても、納得できない相続人がいる以上、まとまるはずがありません。


止まっている場所: 遺産の範囲・前提への不信


次の一手: 金融機関に対して取引履歴(入出金明細)の開示を求めることで、客観的な資料をもとに事実を確認します。使途不明金がある場合は、それが被相続人自身の生活費として合理的な支出だったのか、特定の相続人による使い込みなのかを整理します。また、特定の相続人が生前に受けた援助は「特別受益」として持ち戻しの対象になる可能性があります。こうした論点を法律上の争点として整理したうえで、協議を再開するか、調停に持ち込むかを判断します。


弁護士が交通整理するポイント: 不信感を「争点」に変換することです。感情のままでは前に進めませんが、「何が問題なのか」「何を立証すべきか」「法律上はどう評価されるのか」を明確にすることで、対話の土台を作ることができます。


【類型4】親の家が動かない型

相続財産の中に不動産が含まれていると、遺産分割が一気に複雑になります。

預貯金は金額が明確で、分けやすい財産です。しかし不動産は、「いくらで評価するか」「誰が取得するか」「売るのか、住み続けるのか」という問題が同時に発生します。

典型的なのは、被相続人が住んでいた実家の扱いです。「兄はそこに住み続けたいと言っているが、弟は売って現金で分けたい」。このように、相続人の間で不動産の扱いについて希望が食い違うと、話し合いが止まります。

また、誰も住む予定がない空き家の場合も同様です。管理費や固定資産税だけがかかり続け、共有名義のまま放置されている。売却したくても全員の合意が必要で、合意が得られないまま年月が経つ。

2023年に施行された相続登記の義務化により、不動産の相続登記を放置することは法律上も認められなくなりました。にもかかわらず、不動産をめぐる合意ができないために登記ができない状態は、今なお多く見られます。


止まっている場所: 不動産の出口が決まらない


次の一手: まず不動産の査定を取得して、現在の市場価値を把握します。その上で、代償分割(特定の相続人が不動産を取得し、他の相続人に代償金を支払う)、換価分割(不動産を売却して代金を分ける)、共有物分割(共有状態を解消する手続)など、不動産の出口を具体的に検討します。借地権付き建物や再建築不可の物件など、流通性に制限がある不動産の場合は、さらに専門的な検討が必要です。


弁護士が交通整理するポイント: 不動産を「出口から逆算して」整理することです。「この不動産をどうしたいのか」ではなく、「この不動産をどう処分できるのか」を先に整理したうえで、各相続人の希望と現実的な選択肢をすり合わせていきます。


【類型5】金額で折り合わない型

遺産の分け方について合意する意思はあるが、金額の評価が折り合わない。このパターンは、とくに不動産や非上場株式(自社株)が絡む相続で頻繁に見られます。

「実家の土地は5,000万円の価値があると思っている」「いや、周辺の相場から見て3,500万円が妥当だ」。こうした評価の食い違いが解消しないまま、協議が止まります。

遺留分(法律で保障された最低限の取り分)をめぐる争いでも、同様のことが起こります。遺留分侵害額請求の金額は、不動産や株式の評価額によって大きく変わるため、「いくらで評価するか」が合意できなければ、そもそも請求額の計算すらできません。

借地権の評価、非上場会社の株式評価なども、評価方法が複数存在するため、お互いの主張が噛み合わないまま時間が過ぎていくことがあります。


止まっている場所: 評価基準の不一致


次の一手: 当事者が持ち寄った評価額にズレがある場合、不動産であれば不動産鑑定士による鑑定評価を取得する方法があります。調停や裁判では、裁判所が選任する鑑定人の評価額が基準になることもあります。評価方法のルール(路線価、固定資産税評価額、実勢価格、収益還元法など)を整理した上で、どの基準で話し合うかを先に合意できると、協議が前に進みやすくなります。


弁護士が交通整理するポイント: 評価論争を「ルール化」することです。お互いが「自分の感覚」で金額を主張しても平行線です。裁判所で採用される評価基準や判例の相場感を示すことで、議論の土俵を共通にし、合意可能な範囲を見つけていきます。


【類型6】判断できる人がいない型

相続手続は、相続人全員が「自分の意思で判断できる状態」であることが前提です。

ところが、相続人の中に認知症の方がいる場合、その方は遺産分割協議に参加できません。意思能力がない状態での合意は法律上無効になるためです。

同様に、未成年の相続人がいる場合も、親権者がその子の代わりに協議に参加しますが、親権者自身も相続人であるケースでは利益相反が生じるため、家庭裁判所に特別代理人の選任を申し立てる必要があります。

行方不明の相続人がいる場合(類型1とも重なります)は、不在者財産管理人の選任が必要です。また、相続人が一人もいないケース、あるいは相続人全員が相続放棄をしたケースでは、相続財産清算人の選任が必要になることがあります。

いずれのケースでも共通しているのは、「裁判所の手続を経なければ、そもそも話し合いを始められない」という点です。


止まっている場所: 法律上の参加資格


次の一手: 認知症の方がいる場合は成年後見人の選任申立て、未成年者と親権者が共に相続人の場合は特別代理人の選任申立て、行方不明者がいる場合は不在者財産管理人の選任申立てなど、ケースに応じた裁判所手続を検討します。これらの手続は家庭裁判所に対して行い、選任された代理人等が本人に代わって遺産分割協議に参加します。


弁護士が交通整理するポイント: 裁判所手続を使って「動ける形」を作ることです。裁判所への申立ては書類の準備や手続の見通しが必要ですが、これを乗り越えれば、止まっていた相続が動き出す道が開けます。


【類型7】祖父母名義のまま型・先代未了型

「実家の土地の名義が、亡くなった祖父のままだった」

こうしたケースは、実は珍しくありません。以前は相続登記が義務ではなかったため、名義変更をしないまま放置されている不動産は全国に多数存在します。

問題は、祖父母の代の相続が未了のまま、その次の世代(親)の相続が発生すると、いわゆる「数次相続」の状態になることです。祖父の相続人として叔父・叔母がいて、さらにそのうちの誰かが亡くなっていれば、その子ども(いとこ)が相続人になります。こうして、相続人の数がどんどん増えていきます。

面識のないいとこ、住所も知らない遠縁の親族に連絡を取り、全員の合意を得なければならない。その時点で、多くの方は「もう無理だ」と感じてしまいます。


止まっている場所: 過去の相続が未処理のまま積み重なっている


次の一手: まず、先代の相続について戸籍を遡り、相続人を確定させます。相続関係図を作成し、現時点で権利を持っている人が誰なのかを明らかにします。その上で、全員に連絡を取り、不動産の処分方法について協議を進めます。相続人が多数に及ぶ場合は、遺産分割調停の活用も視野に入ります。


弁護士が交通整理するポイント: 過去の未処理を、現在の解決ルートに並べ直すことです。「祖父の相続→父の相続→現在の手続」という時系列を整理し、法律上必要な手続をロードマップとして示すことで、複雑に見える問題に筋道をつけます。


■先代名義のまま相続登記が進まない場合のご相談はこちらへ


「専門家に頼んでも止まった」は弁護士への切替サイン

ここまで7つの類型を見てきましたが、実はもうひとつ、相続が止まるパターンがあります。


それは、「すでに専門家に相談しているのに進まない」というケースです。


たとえば、こうした状況です。

税理士に相続税の相談をしているが、肝心の遺産の分け方が決まらない。司法書士に相続登記を依頼したが、相続人の一人が印鑑を押さないため、登記ができない。行政書士に遺産分割協議書を作成してもらったが、署名が揃わず、書類が完成しない。不動産会社に実家の売却を相談したが、相続人全員の同意が取れないため、売却に進めない。

これは、税理士、司法書士、行政書士、不動産会社が悪いという話ではありません。

それぞれの専門家には、それぞれの専門領域があります。税務申告は税理士、登記は司法書士、書類作成は行政書士、不動産売却は不動産会社。その領域の中で進められる相続は、それぞれの専門家で十分に対応できます。


■遺産の全容が把握できないまま相続税申告の期限を迎えたときのリスクと対処法はこちらで解説


しかし、ある段階を超えると、通常の手続だけでは動かなくなります。

その段階とは、「対立」「拒否」「不信感」「合意不能」「裁判所手続が必要」という状態です。

こうした状態に入ったとき、弁護士への切替を検討すべきサインが出ていると考えてください。弁護士は、代理人として相手方と交渉でき、調停・審判・訴訟といった裁判所手続を担えます。これは弁護士にしかできない機能であり、だからこそ「止まった相続」を動かす場面で弁護士の関与が意味を持つのです。

紹介元の専門家の方々にとっても、「この案件は弁護士に切り替えたほうが、依頼者のために早く解決する」と判断できることは、ご自身の信頼にもつながります。抱え続けて止まったままにするより、適切なタイミングで専門家を切り替えることが、依頼者にとっても、紹介元にとっても、最も良い結果につながります。


本人で進められる相続、既存士業で進められる相続、弁護士が必要な相続

ここで、相続が「誰の力で」進められるのかを3段階で整理しておきます。


第1段階:ご本人・ご家族で進められる相続

相続人全員が揃っていて、遺産の内容も明らかで、分け方について全員が合意できている場合、相続手続は自力で進めることができます。必要な書類を集め、金融機関や法務局の窓口で手続を行えば、専門家に依頼しなくても完了します。すべての相続に弁護士が必要なわけではありません。


第2段階:税理士・司法書士・行政書士・不動産会社の支援で進められる相続

相続税の申告が必要な場合は税理士、不動産の名義変更が必要な場合は司法書士、遺産分割協議書の作成が必要な場合は行政書士、不動産の売却が必要な場合は不動産会社。それぞれの専門家のサポートによって、多くの相続はスムーズに進みます。手続上の問題が中心であれば、この段階の専門家の対応で十分です。


第3段階:弁護士の関与が必要な相続

相続人間で対立がある場合、拒否や不信感によって協議が進まない場合、裁判所手続(調停、審判、訴訟、後見申立て等)が必要な場合は、弁護士の関与が必要になります。弁護士は代理人として相手方と直接交渉し、裁判所での手続を行うことができる唯一の専門家です。

この3段階は優劣ではなく、役割の違いです。大切なのは、自分の相続が今どの段階にあるのかを見極めることです。


■司法書士の先生に相談しても相続が進まない場合はこちらで解説

■税理士の先生に相談しているのに遺産の分け方がまとまらない場合

■行政書士の先生に相談しても相続が行き詰まった場合を解説

■生命保険の担当者さんに相談しても相続が進まない場合を解説


止まった相続を放置すると起きること

「いつかは解決するだろう」「もう少し時間を置けば、相手の気持ちも変わるかもしれない」

そう思って放置したくなる気持ちは理解できます。しかし、止まった相続は、時間が経つほど解決が難しくなる傾向があります。

放置している間に起きることを整理しておきます。


まず、相続人が増える可能性があります。相続人の誰かが亡くなれば、その方の相続人が新たに加わります。いわゆる数次相続の発生です。関係者が増えるほど、全員の合意を得ることは困難になります。


次に、相続税の問題です。相続税の申告期限は、被相続人の死亡を知った日から10か月です。期限を過ぎると、延滞税や加算税が発生する可能性があります。遺産分割が未了の場合、「配偶者の税額軽減」や「小規模宅地等の特例」といった有利な特例が受けられないこともあります。


また、不動産を放置し続ければ、固定資産税や管理費の負担が累積します。空き家の場合は、老朽化による近隣への影響や、自治体からの指導・勧告のリスクもあります。2023年の法改正により、相続登記は義務化され、正当な理由なく放置すれば過料(10万円以下)の対象にもなり得ます。


さらに、時効の問題もあります。遺留分侵害額請求には1年の消滅時効があり、相続回復請求権にも5年の消滅時効があります。権利が使えるうちに動かなければ、本来主張できたはずの権利を失ってしまうこともあるのです。

こうしたリスクは、恐怖を煽るために挙げているのではありません。ただ、「止まったまま時間が解決してくれることは、ほとんどない」という現実を知っておいていただきたいのです。


まとめ|大切なのは、誰が悪いかではなく、どこで止まっているかを見極めること

この記事では、相続が止まる典型的なパターンを7つの類型に整理しました。

  1. 連絡が取れない型

  2. 印鑑を押さない型

  3. お金を疑っている型

  4. 親の家が動かない型

  5. 金額で折り合わない型

  6. 判断できる人がいない型

  7. 祖父母名義のまま型・先代未了型

相続が進まないとき、つい「誰が悪いのか」を考えたくなります。しかし、犯人探しをしても、手続は前に進みません。

大切なのは、どこで止まっているのかを見極めることです。

止まっている場所が分かれば、次に何をすべきかが見えてきます。連絡が取れないなら、調べる手段がある。印鑑を押さないなら、理由を整理して交渉する方法がある。不信感があるなら、事実関係を確認して争点を明確にする手段がある。不動産が動かないなら、出口を逆算して整理する方法がある。

弁護士の役割は、争いを大きくすることではありません。止まった相続を「終わらせる形」に整理することです。

「揉めたいわけではない。でも、進まない」

もしそう感じているなら、止まっている場所を一度整理してみてください。それだけで、次の一手が見えてくることがあります。


相続が止まっていると感じたら

相続が進まずお困りの方からのご相談をお受けしています。

「どこで止まっているのか分からない」「今の専門家に相談しているが進まない」という段階でも構いません。状況を整理し、次に何をすべきかをお伝えすることが、最初のご相談の役割です。


※ご相談は、必ずしも依頼に進む必要はありません。「今の段階では弁護士は不要」という結論になることもあります。その場合は、適切な専門家をご案内します。


7. FAQ(よくある質問と回答)

Q1. 相続が進まないのですが、弁護士に相談するタイミングはいつですか?

A1. 目安としては、相続人同士の話し合いが3か月以上動いていない場合、相続人と連絡が取れない場合、印鑑を押してもらえない場合、不信感やお金の問題で協議が止まっている場合は、一度ご相談いただく価値があります。早い段階でのご相談は、状況の整理が目的ですので、必ずしも依頼に直結するわけではありません。


Q2. 税理士や司法書士にすでに相談しています。弁護士にも相談すべきですか?

A2. 税務や登記の手続で進む段階であれば、現在の専門家のサポートで十分です。ただし、相続人間の対立、拒否、不信感、合意不能などの問題が出てきた場合は、弁護士への切替を検討していただくとよいでしょう。既存の専門家と弁護士が連携して進めることも可能です。


Q3. 弁護士に依頼すると、相手との関係が悪化しませんか?

A3. 弁護士が入ること=争いが激化する、とは限りません。弁護士の役割は、感情的な対立を法律上の論点に整理し、合意できるポイントを探すことです。むしろ、当事者同士で感情的なやり取りを続けるよりも、冷静な協議ができるようになるケースは少なくありません。


Q4. 祖父名義のままの土地があります。今からでも手続できますか?

A4. 可能です。まずは戸籍を遡って相続人を確定させ、相続関係図を作成します。相続人が多数に及ぶ場合でも、一人ひとりに連絡を取り、遺産分割協議を進める方法があります。手続は複雑になりますが、弁護士が全体のロードマップを作成し、段階的に進めていくことができます。


Q5. 遺産分割調停とはどういう手続ですか?

A5. 遺産分割調停は、家庭裁判所で行われる話し合いの手続です。裁判官と調停委員が間に入り、相続人全員の意見を聞きながら、合意を目指します。裁判(訴訟)とは異なり、まずは話し合いによる解決を図る手続です。合意が成立すれば調停調書が作成され、確定判決と同じ効力を持ちます。


Q6. 相続人の一人が認知症です。遺産分割はできますか?

A6. 認知症により意思能力がないと判断される場合、その方はそのままでは遺産分割協議に参加できません。この場合、家庭裁判所に成年後見人の選任を申し立て、後見人が本人に代わって協議に参加する形をとります。個別の事情によって対応が異なりますので、早めにご相談ください。


Q7. 空き家になっている実家の相続が進まず困っています。どうすればよいですか?

A7. まずは不動産の査定を取り、現在の市場価値を把握しましょう。その上で、誰が取得するのか、売却するのか、代償金で調整するのかなど、出口の選択肢を整理します。相続人間で合意できない場合は、調停の申立てや、共有物分割の手続を検討することになります。空き家の放置は固定資産税や管理リスクの面でもデメリットが大きいため、早めの着手をおすすめします。


『止まった相続を終わらせる弁護士』大石誠

横浜市中区日本大通17番地JPR横浜日本大通ビル10階 横浜平和法律事務所

【今すぐ相談予約をする】

電話:〔045-663-2294


【追記】

税理士・司法書士・行政書士の先生に依頼したのに、相続が止まったままではありませんか?

手続は進んでも話し合いが進まない。相続が止まるのには理由があります。

「止まった相続を終わらせる」という考え方はこちらにも掲載しました。


 
 
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