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遺留分侵害額請求とは?請求できる人と期限をわかりやすく解説

  • 執筆者の写真: 誠 大石
    誠 大石
  • 2 日前
  • 読了時間: 3分

相続において「遺言がすべて」というイメージを持たれがちですが、日本の民法では一定の相続人の生活を守るために「遺留分」という最低限の取り分が保障されています。その遺留分が侵害された場合に行使できるのが「遺留分侵害額請求」です。本記事では、遺留分侵害額請求の基本から、請求できる人、期限、実務上の注意点までを、士業の視点を交えて解説します。


遺留分侵害額請求の定義と概要


遺留分侵害額請求とは、被相続人の遺言や生前贈与によって遺留分を侵害された相続人が、その侵害分に相当する金銭の支払いを請求できる制度です。2019年の民法改正以前は「遺留分減殺請求」と呼ばれ、財産そのものの返還を求める形でしたが、現在は原則として金銭請求に一本化されています。これにより、相続財産が分散せず、事業承継や不動産相続の実務が円滑になった点が大きな特徴です。


遺留分が認められる相続人の範囲


遺留分侵害額請求ができるのは、法律上定められた特定の相続人に限られます。具体的には、配偶者、子(代襲相続人を含む)、直系尊属(父母など)です。兄弟姉妹には遺留分が認められていないため、遺言によって相続分がゼロになっても請求はできません。行政書士や司法書士の実務では、まず「誰に遺留分があるのか」を正確に整理することが、紛争予防の第一歩となります。


遺留分侵害額はどのように計算するのか


遺留分侵害額は、相続開始時の財産に一定期間内の生前贈与を加え、そこから債務を差し引いた「遺留分算定の基礎財産」をもとに計算します。配偶者や子が相続人の場合、遺留分は法定相続分の2分の1が原則です。計算は一見単純に見えますが、不動産評価や特別受益の判断など、専門的な知識が必要となる場面が多く、士業の関与が重要になります。


請求の期限と時効に注意


遺留分侵害額請求には厳格な期限があります。原則として、相続の開始と遺留分侵害を知った時から1年以内に請求しなければなりません。また、相続開始から10年を経過すると、侵害を知らなかった場合でも請求権は消滅します。この期限を過ぎると一切請求できなくなるため、社労士や弁護士など専門家は、早期の権利確認と対応を強く勧めています。


実務上の進め方と専門家の役割


実際の請求は、まず内容証明郵便などで相手方に意思表示を行い、話し合いによる解決を目指すのが一般的です。合意に至らない場合は、調停や訴訟に進むことになります。行政書士は初期の相続関係説明図の作成や書類整理を担い、弁護士は紛争解決を担当するなど、役割分担による連携が実務では重要です。


まとめ


遺留分侵害額請求は、相続人の最低限の権利を守るための重要な制度ですが、請求できる人や期限が厳密に定められています。計算や手続きには専門的判断が必要なケースも多く、対応を誤ると大きな不利益を被るおそれがあります。相続に不安がある場合は、早い段階で弁護士などの専門家に相談し、適切な対応を取ることが安心への近道といえるでしょう。


弁護士 大石誠

横浜市中区日本大通17番地JPR横浜日本大通ビル10階 横浜平和法律事務所

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