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法定相続人とは?おひとりさまが知っておくべき基礎知識

  • 執筆者の写真: 誠 大石
    誠 大石
  • 11月10日
  • 読了時間: 3分

人生100年時代、家族のかたちが多様化するなかで、「おひとりさま」の生き方を選ぶ人も増えています。


そんな中、万が一の際に重要となるのが「法定相続人」という存在です。遺産の承継や財産の行方を巡るトラブルを防ぐためにも、法定相続人の基本をしっかり理解しておくことが大切です。


本記事では、特におひとりさまが知っておくべき法定相続人の知識を、士業の視点からわかりやすく解説します。


法定相続人の定義と役割

法定相続人とは、民法によって定められた、被相続人(亡くなった方)の財産を相続する権利を持つ人のことを指します。遺言が存在しない場合や、遺言で定められていない財産については、この法定相続人が相続することになります。


法定相続人の範囲や順位は法律で明確に定められており、相続人となる可能性がある親族が自動的に財産を引き継ぐ仕組みです。


誰が法定相続人になるのか?

法定相続人には優先順位があり、第一順位は被相続人の子ども(直系卑属)、次に配偶者、第二順位は親(直系尊属)、第三順位は兄弟姉妹となります。配偶者は常に相続人となり、その他の相続人と共同で相続します。


たとえば、配偶者と子がいれば両者が相続人となり、子がいない場合は配偶者と親、さらに親もいなければ配偶者と兄弟姉妹というように、順位に応じて構成されます。


おひとりさまの場合の注意点

おひとりさま、すなわち配偶者も子もいない方にとっては、法定相続人が遠縁の親族になる可能性が高まります。たとえば、兄弟姉妹や甥姪が相続人になるケースもあります。これらの親族と交流がない場合、死後の財産管理や遺産分割がスムーズに進まないリスクがあるため、遺言書の作成が非常に重要です。


相続を巡る争いを避けるためにも、法定相続人の有無を早めに確認しておくべきでしょう。


遺言書と法定相続人の関係

遺言書がある場合、基本的にはその内容に従って遺産が分配されます。ただし、法定相続人には「遺留分」という最低限の取り分が認められているため、遺言によっても完全に無視することはできません。


特に兄弟姉妹には遺留分がありませんが、配偶者や子、親には遺留分があります。行政書士や司法書士などの専門家に相談しながら、遺言書を法的に有効な形で整えることが大切です。


士業の視点:相続対策は専門家とともに

行政書士や司法書士、税理士などの士業は、法定相続人の確認や遺言書の作成支援、相続登記など幅広いサポートを提供しています。相続は法律、税金、登記など多岐にわたる分野が絡むため、独力で進めるのは困難です。


おひとりさまの場合、死後の手続きを安心して任せられる体制を整えておくことが、生前の重要な準備のひとつとなります。


おひとりさまこそ、法定相続人の理解と事前対策を

法定相続人の仕組みを正しく理解していないと、意図しない相続が発生したり、財産が国庫に帰属したりすることもあります。特におひとりさまの場合、相続手続きが複雑化しやすいため、早期の相続対策と遺言書の整備が欠かせません。


専門家と連携し、安心して老後を迎えるための準備を始めましょう。


弁護士 大石誠

横浜市中区日本大通17番地JPR横浜日本大通ビル10階 横浜平和法律事務所

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