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【メモ】家事審判申立書の送達

執筆者の写真: 誠 大石誠 大石

「家事審判の申立書の写しの送付またはこれに代わる通知をすることができない場合(例えば、申立書記載の相手方の住所の記載に不備がある場合)には、そのままでは手続を進めることができなくなる。そこで、第2項は、第49条第4項から第6項までを準用し、民訴法第138条第2項と同様に、裁判長が相当の期間を定めて不備を補正すべきことを命じ、補正命令にしたがないとき(例えば、相手方の住所を正確なものに改めない場合)には、申立書を却下し、この命令に対しては即時抗告をすることができる旨の定めている。なお、相手方の住所が不明である場合において、公示送達の申立て(第36条において準用する民訴法第110条参照)がされた場合には、その手続に従うことになるから、相手方の住所が不明であるからといって直ちに申立書が却下されるわけではない。

(金子修編著「逐条解説 家事事件手続法」商事法務 230頁)

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