遺言書が複数あった場合、どれが有効?優先順位と無効にならないための注意点
- 誠 大石

- 4 日前
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更新日:2 日前
相続の相談現場では、「父の遺言書が2通見つかった」「古い遺言と新しい遺言、どちらが有効なのか分からない」といった質問が非常に多く寄せられます。特に自筆証書遺言の場合、複数作成しているケースも珍しくなく、相続人同士のトラブルに発展することもあります。遺言書が複数存在する場合、法律上どのように扱われるのかを正しく理解しておくことが重要です。
結論:原則として「一番新しい遺言書」が有効
遺言書が複数存在する場合、原則として日付が最も新しい遺言書が有効となります。これは民法上、遺言者の最終意思を尊重するという考え方に基づいています。新しい遺言書が作成された時点で、内容が抵触する部分については、古い遺言書は撤回されたものとみなされます。
解説:なぜ新しい遺言が優先されるのか
民法では、遺言者はいつでも遺言を撤回・変更できると定められています。そのため、後から作成された遺言書は、遺言者が熟慮したうえで示した最終的な意思であると考えられます。たとえば、最初の遺言では「長男に不動産を相続させる」としていたものの、後の遺言で「次男に相続させる」と記載されていれば、後者が優先されます。ただし、すべてが無条件で新しい遺言に置き換わるわけではなく、内容が矛盾しない部分については両方が有効となることもあります。
よくある誤解:公正証書遺言が必ず最優先される?
「公正証書遺言は一番強いから、必ず有効になる」と誤解されがちですが、必ずしもそうではありません。たとえ公正証書遺言であっても、その後に作成された自筆証書遺言があれば、日付が新しい方が優先されます。また、日付の記載がない遺言書や、日付が特定できない遺言書は無効となる可能性があり、結果的に古い遺言が有効になるケースもあります。
実務での注意点:日付・形式不備が命取りになる
複数の遺言書が見つかった場合、まず確認すべきなのは「日付」「方式」「内容の矛盾」です。自筆証書遺言では、全文自書・日付・署名押印が欠けていると無効になる可能性があります。また、家庭裁判所での検認手続きを経ていない遺言書を勝手に開封すると、過料の対象となる点にも注意が必要です。どれが有効かを自己判断せず、専門家に確認することが重要です。
士業としての支援内容:弁護士ができるサポート
弁護士は、遺言書の有効性判断のサポートや、複数遺言がある場合の整理、相続人への説明資料の作成などを行うことができます。また、将来的なトラブルを防ぐために、遺言内容の見直しや公正証書遺言の作成支援を行うことも可能です。相続は感情的な対立を招きやすいため、第三者である専門家が関与することで、円滑な手続きを進めやすくなります。
まとめ
遺言書が複数あった場合、原則として最も新しい遺言書が有効となりますが、日付や方式に不備があると無効になることもあります。誤った判断は相続トラブルの原因になりかねません。少しでも不安がある場合は、早めに専門家へ相談し、法的に有効な形で相続手続きを進めることをおすすめします。
弁護士 大石誠
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