自筆証書遺言と公正証書遺言の違いとは?遺言の種類と選び方のポイント
- 誠 大石

- 2025年10月6日
- 読了時間: 3分
相続や終活を考える中で、「遺言書を作成したいけれど、どの方式が良いのかわからない」という悩みを持つ方は多いものです。中でもよく比較されるのが「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」です。どちらも法的効力のある遺言方式ですが、それぞれにメリット・デメリットが存在します。
この記事では、自筆証書遺言と公正証書遺言の違いや、選ぶ際のポイント、注意点などをわかりやすく解説します。
自筆証書遺言と公正証書遺言の違いは?
結論から言うと、自筆証書遺言は「自分で手軽に書けるが、形式ミスや紛失・改ざんのリスクがある」、一方で公正証書遺言は「公証人が関与するため安全性が高く、法的トラブルが起きにくい」のが特徴です。
どちらも民法に定められた正式な遺言の方式ですが、作成手順や保管方法、検認の必要性などに違いがあります。
それぞれの方式の詳しい解説
【自筆証書遺言】
自筆証書遺言は、全文・日付・氏名を自書し、押印することで作成できます。手軽で費用もかからず、自宅でいつでも作れるのが最大の利点です。
しかし、形式不備や不明瞭な記述があると無効になる可能性が高く、遺言の内容を巡る争いの火種になることもあります。また、相続開始後に家庭裁判所で「検認」の手続きが必要です。
2019年の法改正により、財産目録はパソコン作成でも可となり、2020年からは法務局での保管制度も始まりましたが、まだまだ注意が必要です。
【公正証書遺言】
公正証書遺言は、公証役場で公証人が作成する遺言です。証人2人の立ち会いが必要ですが、公証人が法律的に適正な内容に整えてくれるため、無効になるリスクはほとんどありません。
原本は公証役場で保管されるため、紛失や改ざんの心配もなく、家庭裁判所での検認も不要です。その分、手数料や証人の手配が必要になるなど、準備に手間や費用がかかる点はデメリットといえるでしょう。
よくある誤解
「自筆証書遺言は全部手書きじゃないとダメ」と誤解している方も多いですが、現在では財産目録に限ってはパソコン作成や通帳コピー添付も認められています。ただし、目録の各ページに署名・押印が必要です。
また、「公正証書遺言は内容が漏れるのでは?」と心配する方もいますが、公証人や証人には守秘義務があり、第三者に漏れる心配はありません。
実務での注意点
自筆証書遺言では、書き方を間違えると全体が無効になる恐れがあります。特に日付が曖昧だったり、署名がなかったりするとトラブルのもとです。
公正証書遺言では、認知症の進行などにより意思能力が不十分だと作成できないことがあります。判断能力がしっかりしているうちに準備することが大切です。
また、公正証書遺言には証人が2人必要で、親族などは証人になれないため、第三者の手配も必要です。
士業による支援内容
行政書士や司法書士、弁護士などの専門家は、遺言書の内容のチェックや作成サポート、公正証書遺言の証人手配などを行っています。
特に財産や相続人が複雑なケースでは、法的リスクや争いを避けるためにも、専門家のアドバイスを受けることが推奨されます。遺言執行者として依頼することも可能です。
まとめ
自筆証書遺言と公正証書遺言は、それぞれにメリット・デメリットがあるため、ご自身の状況や目的に応じて適切な方式を選ぶことが重要です。
「手軽さ」を重視するなら自筆証書遺言、「確実さ」を重視するなら公正証書遺言がおすすめです。不安がある場合は、士業に相談して確実な準備を進めましょう。
弁護士 大石誠
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