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相続人の住所が分からず、話し合いが始められません。どう調べればいいですか?

  • 執筆者の写真: 誠 大石
    誠 大石
  • 2025年6月2日
  • 読了時間: 4分

相続人の住所が分からず話し合いを始められないとき、最初にやるべき調べ方

相続が止まる原因として意外に多いのが、「相続人の一人の住所が分からない」というケースです。兄弟姉妹と長年疎遠だった、前婚の子がいて連絡先が分からない、昔の住所に手紙を出しても戻ってきた――こうした状況では、遺産分割の中身を話し合う前に、そもそも誰にどう連絡するかで止まってしまいます。ここで大切なのは、いきなり困り果てることではなく、調べる順番を間違えないことです。


結論

結論からいえば、相続人の住所が分からないときは、まず戸籍で相続人を確定し、その人の本籍地から戸籍の附票を取り、住所の履歴をたどるのが出発点です。電話番号やLINEが分からなくても、住所調査の方法がすぐになくなるわけではありません。相続で必要なのは、感覚で探すことではなく、公的資料で現在地に近づくことです。


なぜ最初に戸籍と附票なのか

相続では、まず本当にその人が相続人なのかを確定しなければなりません。被相続人の出生から死亡までの戸籍を集めると、誰が相続人かが見えてきます。そのうえで、住所が分からない相続人については、その人の戸籍の附票を本籍地の市区町村に請求します。戸籍の附票には、その戸籍にいる間の住所の履歴が記録されているため、今の住民登録地を追えることがあります。


ここで注意したいのは、戸籍の附票は「その戸籍にいる間」の住所履歴しか載らないという点です。婚姻や転籍で本籍が移っている場合は、現在の本籍地の附票だけでは足りず、前の本籍地の附票や除附票まで追う必要があることがあります。つまり、一回取って終わりではなく、住所の流れをたどる発想が大切です。


よくある誤解

よくある誤解は、「住民票を取ればすぐ分かる」というものです。しかし、住民票は現在の住所地の市区町村で管理されるため、どこに住んでいるか分からない相手について、最初から住民票を取るのは現実的ではありません。そのため、相続人の現在地を探す入口としては、まず戸籍の附票を使う方が実務的です。


もう一つ多いのは、「戸籍証明書の広域交付で全部まとめて取れる」と考えることです。戸籍謄本等の広域交付は便利になりましたが、戸籍の附票は今も本籍地の自治体への請求が基本です。ここを勘違いすると、調査が止まりやすくなります。


実務での注意点

調べて分かった住所には、いきなり感情的な連絡を入れるのではなく、記録が残る形で通知する方が安全です。また、附票をたどっても所在が分からない、従前の住所にもいない、郵便が戻るという場合は、単なる連絡不能ではなく「不在者」の問題になります。この段階では、不在者財産管理人の選任を家庭裁判所に申し立て、その管理人を通じて遺産分割を進めることが検討対象です。


士業としての支援内容

戸籍収集や相続関係図の整理は司法書士が強く、所在不明の相続人がいて調停や不在者手続まで見えるなら弁護士の関与が有効です。相続人の住所調査は、探偵のように人を追うことではなく、相続を始めるための前提整理です。ここで止まっているなら、早めに専門家へ相談した方が全体は動きやすくなります。


まとめ

相続人の住所が分からず話し合いを始められないときは、まず戸籍で相続人を確定し、次に本籍地から戸籍の附票を取り、住所の履歴をたどってください。それでも所在が分からなければ、不在者財産管理人の手続を視野に入れる段階です。相続で大切なのは、連絡がつくまで待ち続けることではなく、止まった理由を手続に置き換えて一つずつ解くことです。どこから追えばよいか分からない時点で、すでに専門家に相談する意味は十分あります。


以上、相続人の住所が分からず、話し合いが始められません。どう調べればいいですか?でした。


『止まった相続を終わらせる弁護士』大石誠

横浜市中区日本大通17番地JPR横浜日本大通ビル10階 横浜平和法律事務所

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電話:〔045-663-2294


【追記】

税理士・司法書士・行政書士の先生に依頼したのに、相続が止まったままではありませんか?

手続は進んでも話し合いが進まない。相続が止まるのには理由があります。

「止まった相続を終わらせる」という考え方はこちらにも掲載しました。

相続人の住所が分からず、話し合いが始められません。どう調べればいいですか?

 
 
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