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よくあるご質問(FAQ)

執筆者の写真: 誠 大石誠 大石

更新日:2024年12月27日

1. 相続手続きの基本について

①相続とは何か?

相続とは、被相続人(亡くなった人)の財産や権利、義務を相続人が引き継ぐことです​。

法定相続人が複数人いる場合には、「遺産分割協議」といって、被相続人の財産を分割する手続が必要です。


②必要な書類は何か?

主に以下の書類が必要です:

  • 被相続人の死亡届

  • 戸籍謄本(被相続人の出生から死亡まで連続したもの、相続人全員分)

  • 遺言書(ある場合)

  • 相続財産目録

  • 遺産分割協議書​


③相続の手続きに関して、期限や注意することはありますか?

相続放棄や限定承認は3か月以内、相続税申告は10か月以内、相続登記は3年以内に行う必要があります​。その他、手続きに期限が付いているものがいくつもありますので、注意が必要です。

ただし、遺産分割協議には「時効」はありません。


④マイナスの財産も相続の対象ですか?

はい、借金や未払いの税金など、マイナスの財産も相続の対象です​。借金の有無・金額については御依頼を頂き、調査することが可能です。

またマイナスの財産がある場合には、相続放棄も検討することをおすすめします。


⑥相続人に未成年者がいる場合はどうなるのですか?

未成年者には法定代理人(親権者や未成年後見人)が必要です​。ケースによっては特別代理人の選任が必要となることもあります。


⑦相続人に外国在住者がいる場合、手続きはどうなるか?

共同相続人の中に、日本国籍をお持ちで、外国に居住している相続人がいる、というケースも増えてきました。印鑑登録証明書に代わる「サイン証明」が必要となるなど、手続が複雑になります。


⑧相続人確定とは?

遺産分割協議の当事者となるべき法定相続人を洗い出し、確定させる作業です。

A)被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本

B) Aの戸籍謄本に登場する法定相続人の現在までの戸籍謄本

を行う必要があります。


⑨相続人確定までの時間の目安は?

通常、1か月から3か月程度かかります​。

例えば、速やかに確定できるケースとしては「被相続人が横浜市で生まれ、最後まで横浜市内に本籍地を置いていた場合」など。長期間を要する場合として、配偶者・子どもがいない「きょうだい相続」のケースです。


⑩相続登記の手続きはどのように行うのですか?

法務局に必要書類を提出して登記申請を行います​。一般的には、以下のとおりです。

詳しくは司法書士の先生に相談する必要があります。

  • 被相続人の戸籍謄本

  • 相続人全員の戸籍謄本

  • 遺産分割協議書

  • 固定資産税評価証明書

  • 登記申請書​


⑪役所に死亡届を提出すると、預金口座は凍結されますか?

凍結されません。役所と銀行との間で、預金者が死亡したという情報を共有しているわけではありません。そのため、例えば、キャッシュカードを利用して預金を引き出すことができます。


2. 遺産分割について

①遺産分割にはどんな方法がありますか?

一般的には、「現物分割」「代償分割」「換価分割」「共有分割」になります。

個別の案件毎に、どの分割方法が適しているか、裁判所がどの分割方法を選ぶかは異なりますので、ご相談ください。


②高齢で認知症の相続人がいる場合、遺産分割協議はどうすればよいですか?

成年後見人を選任し、代理人として協議に参加させる必要があります(成年後見人なしでは有効な遺産分割協議が成立しません)​。

こうしたケースを予防するためにも遺言書の準備が重要です。


③遺産分割協議がまとまらなくても相続登記はできますか?

単独での法定相続分による登記は可能ですが、遺産を共有している状態で、遺産分割協議が必要であることは変わりません。トラブル回避のため遺産分割協議を成立させることが望ましいです​。


④特別受益とは?

相続人のうち特定の者が被相続人から 生前贈与や遺贈を受けていた場合、その贈与や遺贈を相続財産に持ち戻して(加算して)、公平な相続分を算定する制度です​​。

生前贈与の全部が特別受益となるわけではなく、難しい法的な評価を含んだ概念です。


⑤相手が遺産に関する情報を隠しているようで、詳細を把握できません。どうすればよいでしょうか?

遺産分割調停等の裁判手続を利用しなくとも、預貯金、上場株式・投資信託、生命保険、借金などについては調査することができます。取引履歴も調査可能です。


⑥葬儀代は、遺産(被相続人の預貯金)から支出したり、清算しても良いですか?

葬儀代は、相続する負債ではなく、相続の対象とはなりませんので、清算できないケースが一般的です。

ただ、相続人全員が同意している場合には、相続財産から葬式費用を清算した上で、遺産分割協議をする場合もあります。


3. 遺留分について

①遺留分とは何ですか?

大雑把に表現をすると、一定の法定相続人に対して法律で保証された最低限の相続分のことを指します。被相続人が遺言や生前贈与によって財産を特定の相続人や第三者に渡す場合でも、相続人が最低限の財産を受け取れる権利です​​。


②生前贈与も遺留分侵害額請求の対象になりますか?

はい、生前贈与も対象になります​。


4. 遺言書について

①遺言書に有効期限はありますか?

有効期限はありませんが、撤回や訂正が可能です​。


②遺言で財産を相続させると記載した相手が先に亡くなったらどうなりますか?

原則としてその部分は無効になります​。


③遺言の訂正や取消し(撤回)は、自由にすることができますか?

はい、生存中は自由に行えます​。


④遺言書がないとどうなりますか?

法定相続人が被相続人の遺産を相続することとなり、法定相続分を前提に、有効な遺産分割協議を成立させる必要があります。遺産分割協議の結果に基づいて、遺産が分割されます​。


5. 相続放棄について

①相続放棄をする場合は、必ず裁判所に行かなければいけませんか?

はい、家庭裁判所への申立てが必要です​。


②相続放棄の手続き期限の「相続の開始を知ったとき」とは、具体的にいつのことですか?

通常は被相続人の死亡を知った日です​。

ただし、借金が隠されていて後から発覚した場合、その時点で初めて「真実の相続内容を知った」として、3か月の起算日が認められることがあります。


③被相続人の死後、借金が発覚しました。他にも負債があるか調べられますか?

被相続人の財産調査を行い、債務の確認が可能です​。


6. 相続税について

①生前にできる相続税対策はありますか?

生前贈与、生命保険を活用するといった方法が考えられます。詳しくは税理士の先生への相談が必要です。


②相続発生後にできる相続税対策はありますか?

遺産分割協議の工夫や特例の活用が可能です​。詳しくは税理士の先生への相談が必要です。


③遺産を相続しても相続税を支払うお金が手元にない場合は、どうしたらよいですか?

延納や物納制度を利用できます​。詳しくは税理士の先生への相談が必要です。


7. 法定相続情報証明制度について

①法定相続情報証明制度とは何ですか?

法定相続情報証明制度は、相続手続きに必要な戸籍謄本の束を一つの「法定相続情報一覧図」として法務局が認証し、証明書を発行する制度です。

これにより、金融機関や役所などでの相続手続きが効率化されます​。


②法定相続情報一覧図の写しは、どのような手続きで利用できますか?

法務局に必要書類を提出し、法定相続情報一覧図の認証を受けることで、各種手続き(銀行、証券会社、不動産登記など)で利用できます​。


8. 相談・依頼の流れ

①初回相談では、どのようなことを聞かれますか?
  • 被相続人の情報(名前、生年月日、死亡日)

  • 相続人の情報(家族構成)

  • 遺産の概要(不動産、預貯金、借金の有無)

  • 遺言書の有無

  • 相談内容の要点

  • お困り事


②事務所に行かず、自宅から相談できますか?

電話相談やオンライン相談(Zoomなど)にも対応しています​。


③相続に関する弁護士費用の相場は、どのくらいですか?
  • 初回相談料:無料~1万円程度

  • 相続人の調査・相続人確定:5万5000円

  • 相続財産の調査:16万5000円

  • その他、料金表をご覧ください。


④相談から解決までの流れは?
  1. 初回相談

  2. 委任契約書の締結

  3. 必要書類の収集

  4. 遺産分割協議・調停・審判

  5. 相続登記・遺産の分配


⑤初回相談では何を準備すればよいか?
  • 被相続人の戸籍謄本

  • 相続人の戸籍謄本

  • 遺言書(ある場合)

  • 財産目録や資料

  • 相続に関する質問や要望事項のリスト​


9. トラブル事例

①相続争いを防ぐためにはどうすればよいか?
  • 遺言書を作成する

  • 遺留分に配慮する

  • 民事信託(家族信託)の活用

  • 財産目録を整理しておく

  • 生前に家族間で財産分配の意向を共有する

  • 専門家(弁護士・税理士)のサポートを受ける。


②家族間で意見が分かれた場合、どのように解決するか?
  • 冷静な話し合いを重ねる

  • 調停や審判を家庭裁判所に申し立てる

  • 弁護士を代理人として交渉する​。


10. その他

①FAQを読んだ後、次にどうすればよいか?
  • 必要な書類や情報を整理する

  • 専門家(弁護士・税理士・司法書士)に相談する

  • 遺言書の作成や相続手続きに着手する​。


②よくあるトラブル事例は何ですか?
  • 遺産分割協議がまとまらない

  • 遺言書の内容に不満がある

  • 相続人の一部が財産を隠している

  • 未成年や認知症の相続人がいる​。

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